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※氷上さんに捧ぎますv v
御題『寝起きの佐助×転んだ弁丸さま』
 そよそよと風が心地いい。木陰で体を休めていた佐助は、ゆっくりと現われた睡魔に身をゆだねかけていた。ここのところの激務は思ったよりも骨身に疲れを染み込ませていたらしい。ゆっくり休めと言われていたし、このまま眠ってしまってもいいだろうと、誘惑に抗うことなく意識を沈めていく。
 この場所は、誰も知らない佐助の隠れ家で、大きなシダの葉が生えている下に潜れば姿を消せる。木陰からシダの葉まで移動した彼は、ほどよい湿気と気温に身をゆだねた。

 ここのところ姿を見せなかった佐助が、任務を終えて帰ってきていると聞き、弁丸は落ち着かないでいた。仕事を終えた佐助はいつも、美味なる菓子を手土産に、弁丸のもとへ「ただいま」と言いに来る。それを部屋で待っているのだ。
「おや、弁丸様。今日のおやつ、召し上がらないんですか」
「さすけが帰ってきておるのだ。共に食す」
「おやまぁ。では、佐助さんのお茶も、ご用意せねばなりませんねぇ」
 うふふと笑って侍女が去るのを見送り、弁丸はじりじりとする心を抑え、待った。
(さすけが帰る場所は、この俺のところなのだ。ただいまを言えぬは、悲しいことぞ)
 そう思い、大好きな団子を目の前にしても手を出さずにいたが、ついに我慢が限界を超えた。すっくと立ち上がり、紙に団子を包んで懐に入れ、館の中を探し始める。
「おや、弁丸様。いかがなさいました」
「さすけが、ただいまをしに来ぬのだ。どこにおるか、知らぬか」
 そんな会話を繰り返しながら探し回ると、一人がこんなことを言った。
「今回のお仕事は、そりゃあ骨の折れることだったって話ですから、ごあいさつする前に体を休めているのかもしれませんね」
「そうか、わかった。礼を言う」
 にこっと笑った弁丸は、草履をひっかけて走った。体を休めるという言葉に、思い当たる場所があったのだ。以前、弁丸がひどく泣いていたときに佐助が特別な場所だと連れて行ってくれた場所。大地の薫りに包まれる、ひやりと優しい場所。きっとそこに佐助はいると確信に近いものを抱いて、弁丸は走った。
 必死に走り、肩で息をしながら草木を分けて森に入る。水音を頼りに、佐助の教えてくれた目印を頼りにたどり着いたそこに、佐助の姿を見つけた。大人の高さならばシダの影になっていただろうが、弁丸の高さからなら、わずかに人影が垣間見える。
「やはりここか」
 わきあがった喜びを抱えたまま、弁丸は足をさらに急がせた。
「うわっ」
 相当走ったせいか、不意に足がもつれた。とっとっと、と持ち直そうとするが前に進む力が緩まない。そのまま――――
「わぁああっ」
「ぐふっ」
 派手に佐助の上に倒れ込んだ。まともに無防備な腹の上に全体重をかけられ、佐助がうめきながら目をあけると、顔を起こした弁丸と眼があった。あまりのことに言葉が出ない佐助に、満面の笑みを浮かべた弁丸が唇を尖らせる。
「帰ったというのに、挨拶に来ぬから迎えにきてやったぞ」
「えっ――こんな遠くまで、一人で」
「さすけの隠れ家ゆえ、人を連れてはこれぬだろう」
「弁丸様…………」
 じぃんと感動した佐助の耳を、大きな弁丸の声が打つ。
「わぁああああああっ」
「べ、弁丸様っ―――何……」
「す、すまぬっ、すまぬ佐助」
「何、謝ってんのさ弁丸様」
「佐助のちんちんが、腫れておるっ」
「へっ――」
 大声のせいでキーンとする耳に顔をしかめながら自分の股間を見ると、なるほど袴を押し上げている。
「あぁ、弁丸様。これは疲れ魔羅と言って――――」
「すまぬぅう。俺が、俺がぶつかってしまったせいでっ」
「いや、あのね弁丸様」
「す、すぐに手当をせねばっ。冷たい水を汲んで、それから――わぷっ」
 狼狽する弁丸を、ぎゅうと力一杯抱きしめた佐助が、いたずらっぽく微笑んだ。
「弁丸様、俺様のちんぽが腫れちゃったの、治す手伝いをしてくれるよね」
「無論、俺が悪いのだからするにきまっておる」
「どんなことでも出来るかな」
「さすけのためならば、なんでもいたそう」
 きりっと眉毛を吊り上げて、まっすぐ佐助を見つめてくる瞳に、喜びと愛おしさで胸が締め付けられる。そして、期待に股間が膨らみを増した。
「じゃあ、腫れた俺様のちんぽ、弁丸様が舐めて治してくれないかな。膿がたまっているから、両手で絞って先っぽから吸いだしてほしいんだけど」
「膿がたまるほど、俺は強くぶつかったのか。――すまぬ、さすけ」
「うん。治してくれたら、大丈夫だから」
 言いながら、いそいそと腰帯を解く佐助の頬がゆがんでいることにも気付かず、弁丸は痛々しそうな顔を股間に向けた。
「俺がやる。さすけは怪我人なのだから、おとなしくしておれ」
「えぇ、ちょ――弁丸様っ」
 弁丸の手が袴をずらし、下帯から佐助の男根を取り出す。
「うわぁっ」
 ぶるんと飛び出したそれに目を丸くした弁丸は、すぐに申し訳なさそうな顔になった。
「こんなに反り返るほどに腫れて――――両手で膿を絞り、先から吸いだせばよいのだな」
「うん、そうそ――――ぁ」
 ぱくりと弁丸の小さな口が亀頭を咥えて懸命に吸い始める。両手で握り、擦りながらの行為に、視覚と触覚の双方から、佐助の胸が高鳴った。
「んむぅ――――ちゅ、ぁふ……んんっ」
「ぁ――ぅん、気持ちいいよ……弁丸様」
 そっと髪を撫でて言うと、弁丸の行為が激しくなる。必死な形相で愛撫と知らずに行う小さな主に、劣情が渦を巻いて佐助の体に広がっていく。
「んんっ――――んじゅっ、ぁ……苦い」
「それが、膿だよ――は、ぁ……もっと、吸いだして――」
「わかった。すぐ、楽にしてやるからな――はむぅ、んぐっ」
 稚拙な弁丸の愛技では、すんなりと達するまでに至らない。その間に少し腰を動かし弁丸の上顎や頬を擦り、苦しげに彼が眉根を寄せて鼻から息を漏らすのを楽しむ。徐々に様子がおかしくなった弁丸の肌に朱が差し始め、その下肢に起こり始めているであろう変化に目を細めた。
「んむぅ、んっ――はむっ、じゅ、んんっ」
「は、ぁ――弁丸様っ、出すよ…………飲んでっ――くぅ」
「んぶっ――がはっ、げはっ……うぇえ」
「あぁ、吐き出しちゃった」
 口内で弾けた佐助の液がのどに注がれ、思わず口を離した弁丸の顔にかかる。むせて滲んだ涙と精液のかかった眼尻を指の腹で拭き、治療のために腹ばいになっていた彼を抱き起しながら、にこりと笑う。
「弁丸様のおかげで、いっぱい膿が出たよ。ありがと」
「ぅ――げほっ、しかし、まだ腫れは治まっておらぬ」
「ん、ああ――そうだね。でも、もう大丈夫だから」
(さっきの弁丸様を思い出して、一人で処理するし)
 そんなことを思った佐助の最後の理性を引きちぎる言葉を、弁丸が投げた。
「さすけの痛みは、俺がすべて受け止める。遠慮せず、最後までさせぬか」
 もちろん、弁丸はそんな気があったわけではなく、純粋に自分がぶつかって腫れさせたと思っている佐助の男根を治療する、ということのみを考えていたわけだが、佐助の耳に届き、脳内に到達するまでに言葉の意味合いが変化してしまった。
「弁丸様――」
 ふうっと佐助の気配が変わる。それに気づいた弁丸が、ビクリと体を震わせた。目を細めて笑う佐助の顔が、いつもと違っている。それを、弁丸は痛みをこらえているからだと受け止めた。
「そんなに我慢をして――痛いのであれば、痛いと言えばいい。俺相手に我慢なぞ、するな」
 ちいさな手が佐助の頬をつつむ。ぎゅうっと強く抱きしめてから、佐助は弁丸の下肢を撫でた。
「ひゃんっ」
「あれ。弁丸様のここも、腫れてるねぇ。もしかして、俺様のせいかなぁ」
「わ、わからぬ――さすけの膿をだそうとしておったら、その――熱くなりはじめて……」
 赤くなり、うつむく姿にゾクゾクと背中が震える。ころりと草の上に寝かせて被さった。
「さすけ――」
「それじゃあ、俺様も弁丸様のちんぽ、治療しなくちゃね」
「ま、待て、さすけ――俺はぶつかってもなんでもな……っ、ぁあ」
 弁丸が言う間に下をすべて裸にしてしまった佐助が、ぱくりと小さな弁丸の男根を口内に含み、舌で転がし始める。
「ん、ぅ――ぁ、や……さすけぇ」
「んっ、んん――弁丸様のちんぽは、甘い味がするね……すごく、おいしい」
「ひゃ、ぁあ――そんっ、は、ぁあ……さすけ、さすけぇ」
「ちゅ、んむっ――弁丸様、どうしたの」
「へ、変だ――ぁ、体が、なにやら、おかし……ぁんっ」
「そのまま、素直に感じていれば、すぐに膿が出るから――弁丸様は、我慢せずに声だして」
「は、ん――ひぁあっ、さすけっ、ぁ……くる、くるっ――何か、ぁあっ、は――――あぁああっ」
 背をのけぞらせ、甲高い声を発した弁丸の男根から液が噴き出す。それをすべて吸い上げ、飲みほして口を離した。胸で浅い息をする弁丸の顔を覗くと、慣れぬ快楽に彩られた顔で緩慢に目を動かして佐助を見た。
「さす、けぇ……」
 ちゅっと頬に唇を寄せ、ふと気づく。
「あれ、弁丸様――本当に甘い香りが……」
 目を弁丸の胸元に下ろした佐助が、懐あたりでつぶれてしまった団子を見つけた。
「――――どうして、団子が」
「さすけと……食そうと思ったのだ――――疲れておるなら、甘いものが、よいと」
 まだ整わない息で言いつつ、残念そうな顔をする弁丸の鼻に唇を寄せ、目を覗き込みながらささやく。
「すごく、嬉しいよ――弁丸様」
「そうか…………しかし、つぶれてしまって」
 しゅんとする弁丸の頭を、少し乱暴に撫でてから大丈夫と言った佐助が団子を口に入れた。
「この団子に手伝ってもらって、治療の最後をしちゃおうか」
「え、団子を――どう…………わっ、さすけ――何、やめっ…………――――ぅ」
 団子を咀嚼し、飲みこむ前に弁丸の足を広げて尻の奥にある蕾に口移しで含ませる。細かく砕かれ唾液と混ざった団子は佐助の舌で奥へと押し込まれた。
「そんな、ところ――ぁ、さすけぇ」
「大丈夫、怖がらないで……痛くならないようにしたいから、ね」
「意味が、わからぬぅ」
 羞恥と快楽で涙をにじませ、拗ねた顔で睨もうとする主に、佐助の胸が、きゅうと締め付けられた。次々に団子を咀嚼し、弁丸の尻に含ませる。ゆっくりと舌で押し広げ、咀嚼している間は指で掻きまわしていると、快楽の火種がついた弁丸の体はもどかしそうに身悶えはじめた。その姿に喉を鳴らしながら、時間をかけて広げていく。
(まだまだ――痛くならないように、怖くないように)
 念仏を唱えるがごとく自分に言い聞かせながら、涙をにじませ甘い声で自分を呼び、手を伸ばしてくる姿に沸き起こる貫きたい衝動を耐える。
「は、ぁあ――さすっ、さすけぇえ…………」
(も、限界っ)
 熱い息の塊を吐きだし、弁丸を抱き起して背中を向けさせる。目を丸くしている弁丸の足を広げ、膝に抱えるようにして蕾に男根をあてがった。
「息吐いて、声出してよ、弁丸様」
「何っ――ひぎっ……ぁ、ぁあああああああ」
 喉を開き、叫ぶ弁丸の声が森に食われて消える。佐助の男根が、唾液と団子の欠片に助けられてゆっくりと奥へと進むのに、左右に首を振りながら飲みこむ弁丸の耳へ、甘く熱い息を吹きかける。
「あぁ――弁丸様……」
 うっとりとした響のそれに、弁丸が首を振るのをやめて腕を伸ばし、背後の佐助の頭を抱きしめようと身をよじらせた。
「さ――すけ、きもちが、よい……のか」
 ほとんど息のようなその声に、伸ばされた指に唇をよせて答えた。
「すごく――きもちがいいよ、弁丸様の中にちんぽ……入って、ぁ――きゅうきゅう締め付けられて、抱きしめられているみたいで」
 艶の出た目元を笑みに緩ませると、弁丸が赤く染まる顔を、力なく笑みに変えた。
「お、れは――わか……らぬ――あた、まのさき……まで、なにか――――ぁ、ん……さすけが、きもちがよいのなら――――ぁ、もっと……すきに――して、かまわぬ」
 喘ぎながらの言葉に、佐助の男根が重量を増す。湧き上がる愛おしさのままに力いっぱい抱きしめて、耳朶を唇で噛みながらため息をこぼす。
「じゃあ、もっと足を開いて――弁丸様のちんぽ、よく見えるようにして……いっぱい弄らせて――――気持良くなるように、したいから」
「ん、……さすけぇ」
 ゆっくりと弁丸が足を大きく広げる。これ以上ないというほどに広げられてから、佐助は手を伸ばした。
「弁丸様のちんぽ、こんなにビクビク震えて、かわいい――」
「はっ、ぁ――さすけのっ、ちんちん……ぁ、尻が、火事のよう――で……っ」
「もっと、熱くなるよ」
「ひっ、ひぁああ――んはっ、ひぅうっ、しゃ――しゃしゅけぇえっ」
「んっ、そう――ほら、もっと……もっと呼んで、ねぇ、弁丸様っ――弁丸様ぁ」
「はひっ、ぃ――んぁあっ……しゅけぇ、しゃしゅけ、ぇええっ」
 沸き起こる快楽をどうすることもできず、体中を震わせて弁丸が叫ぶ。小さな男根を手のひらで捏ねながら、弁丸の内壁をかき回す佐助の腰の速度が上がる。
「かふぅ――しゃしゅ、しゃしゅけぇええっ」
「くぅうっ」
 弁丸が瘧のように体を震わせ、佐助の掌で果てる。その瞬間に強く内壁が佐助を絞り、彼もまた、果てた。
「は――ん、はぁ」
 涙と涎、先の佐助の液で汚れた弁丸の顔が、朦朧としている。頬に唇を寄せて男根を抜き出した佐助が、あやすように胸を叩いた。
「疲れたね、弁丸様。ゆっくり、休んで――」
 落ちかけた瞼を懸命に押しとどめながら、何かを言おうとする口元に耳を寄せる。
「さすけ――まだ、あいさつ……を、聞いておらぬ」
 瞬きながら顔を見ると、じっと待っている目があった。微笑み、うなずく。
「ただいま、弁丸様」
「おかえり、さすけ」
 満足そうに笑む弁丸は、すぐに意識を手放した。その寝顔につられたように、佐助もゆっくりと意識を手放す。
 二人の安寧を妨げぬよう、シダの葉が重く垂れた。


2010/08/07



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