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「モブ×梵天丸(小梵テイスト)」
 座敷の中心にすえられた子どもが、じっと中空を見つめていた。表情に揺らぎは無い。人形のような様相の彼が人であることを示しているのは、右目を覆っている白い布のみ。象牙のような肌を行灯の灯りがチロチロと舐めて、闇から浮かび上がらせていた。
「梵天丸様」
 声をかけられ、絹が風に舞うような動きで視線を動かす。声をかけてきたのは、目の前に座っているひげを蓄えた恰幅の良い男であった。
「亡き者とされぬよう、必要と思われるためならば身を使わねば成らぬという事は、納得されましたな」
 無言のまま、梵天丸は顎を動かす。梵天丸を囲んでいる三人の男が、ねとついた目を彼に向けた。
「では、男を使う術をお教え差し上げましょう」
「よろしく、たのむ」
 感情の無い声音に、声をかけた男が膝を進める。手を伸ばし、襟元に手を入れて首を掴んだ。
「ほ、なんとも細い……このまま縊り締めてしまえそうですな」
「……っ」
 身を強張らせた梵天丸の胸元に手を差し入れて、ゆっくりと着物を脱がす男の目が細められる。
「象牙の肌に珊瑚とは、なんとも高直な肌ですな」
「ぁ……あ」
 未完成の幼い肌に、ざらりとした男の指が滑る。胸を執拗になぞられ、薄く開いた梵天丸の唇から小さな声が漏れた。
「梵天丸様……声は、こらえずに発しなさませ。それで相手は、より喜びを感じまするぞ」
「っ、わ……かった」
 小刻みに震えながらこらえる表情の梵天丸に、他の男たちも手を伸ばし、肌を撫でる。
「んっ、う……ぁ」
 男の一人が梵天丸の内腿を撫で、そっと奥に手を差し入れて幼い男の印を取り出し捏ねた。
「はっ――ぁんっ」
「おかわいらしいこれを、大人にしてさしあげましょう」
「ひっ、痛……ぁ――ふ、ぁあっ」
 包まれたままの牡を剥かれ、痛みに慄くそれが口腔に収められる。ぬるぬるとした舌に絡め取られ、知らぬ感覚が背筋を這い上がる恐怖に、梵天丸は後ずさろうと尻を動かす。その尻をつかまれ、別の男が双丘を割り広げて幼い蕾に舌を伸ばした。
「ふぁああっ――ひっ、やぁ」
 生ぬるい息と唾液に下肢を蹂躙され、牡を舐る男の頭を抱え込むようにして身を震わせる。残った男が梵天丸の頬を両手で包み、顎を上げさせた。
「梵天丸様、いきなりの刺激におどろかれていらっしゃるのは、至極もっともな事。なれど、そのように身を強張らせて貝のように頑なになされるよりも、開いて受け止めねば終わりませぬぞ。――――このままでは、片倉殿も梵天丸様付よりはずされるやもしれませぬなぁ」
 やれ残念だと首を振り、痛ましい顔をしてみせる男の言葉に、梵天丸の瞳が零れるほどに見開かれる。
「こじゅ……ろう、が――――」
「そう。片倉殿が梵天丸様付になったのも、お父上の輝宗様がお命じになったから。自分の意思ではございませぬ。ですが、梵天丸様が我らの教えを身に着ければ、片倉殿の意思で貴方様のおそばにと望むようになるはず…………。我らとて、このようなことをするのは辛うござる。なれど、これも梵天丸様の御為なればと非道な行いをしておるのです。おわかりに、なりますな」
 唇を噛み、梵天丸が頷くのに男も頷き、体を起こして胸の珊瑚に舌を伸ばす。
「んっ――はぁあ、ぁア――」
 三人の男に口で責められ、津波のように現れるものを吐き出そうと梵天丸は天を仰ぎ、声を上げる。甘苦しいものが梵天丸の体に満ちた頃、男たちは彼を離した。
「おや、これは立派りっぱ。梵天丸様の男の印が、しっかりと起立しておられる」
「胸の珊瑚も、至極の色身になり硬く膨らんでおりまするな」
「ぁあ――」
 牡の先端を、胸の突起を摘まれて身をのけぞらせる梵天丸の足を抱え上げて、奥まった場所を宵闇に晒すと、下卑た笑いが部屋に広がった。
「無残に散らすのは本位ではござらぬゆえ、じっくりと段階を踏んでいかねばなりませぬな」
「壊れてしまっては、元も子もありませぬし」
「しかし、このような薄明かりではもったいない。日中に拝見させていただきとうございまするなぁ」
「ぅ、うう……」
 自分の体の変化についていけない梵天丸が、下唇を噛んで目を伏せる。男の一人が懐から軟膏を取り出し、たっぷりと指に掬って彼の菊花に塗りつけた。
「ヒッ――あ、ぁあ……や、嫌っ」
「おやおや、梵天丸様が嫌じゃと申されておりまするぞ」
「我らはやめてしまってもよいのですが、そうすると御身が亡き者にされるやもしれませぬなぁ」
「片倉殿が、よそにやられてしまって、お一人になられるでしょうな。おいたわしや」
 ため息とともに吐き出された言葉に、はっと梵天丸が目を開けて手を伸ばし、男の髪を掴む。
「やめるなっ――梵天丸に、術を教える約束だ」
「梵天丸様は、よほどに片倉殿がお気に入りと見えまするな。なんとも口惜しゅうございまするが――これも御身の為。我ら心を鬼にして、御教授いたしましょうぞ」
「その為には、梵天丸様。力をこめずに声を上げて、我らのすることを受け止めなさいませ。約束、できますな」
「――――男に、二言は無い」
 潤み始めた瞳で睨むように言う彼の姿に、男たちは唇を弓なりにしならせる。それでは、と軟膏をつけた指が梵天丸の中に沈み、グルリと回転して塗りつけたかと思うと曳き出される。
「ぁあ――――」
 男は順々に軟膏をつけた指を梵天丸の蕾に差し入れ、こねくり回す。軟膏を揉みこまれる動きに合わせて梵天丸の牡が振るえ、失精をこぼした。
「おお、これはもったいない」
「ふぁあっ」
 食いつかれ、細く高い声を上げる梵天丸の牡を、音を立てて男たちが順繰りに吸い上げるが、放つ寸前には唇が離れて緩い刺激に変わり、暴れ狂うものを押し留められる。菊花が解れて淫らにひくつくころには半ば放心状態となっていた。
「どれ、これならばもう、問題が無いだろう」
「ひぃッ――はぁあっ、は、ぁあっ、ア――――」
 指戯が激しくなる。身をよじり、逃れようとする梵天丸の姿を、目を細めて男たちは楽しんだ。
「やれ、梵天丸様の菊花が熟したザクロのようだぞ」
「男の印も、立派に震えて――これは先が楽しみですな」
「くひっ、ぁ――ぁうッ」
 媚肉に爪を立てられ、ひときわ大きな痙攣を起こしながら梵天丸が蜜を放つのに、男たちは手を叩き褒めそやした。
「おお、立派りっぱ」
「勢いよく噴出しましたな」
「見事にございましたぞ、梵天丸様」
 荒い呼吸を繰り返し、男たちの声を受ける梵天丸は涙で滲んだ視界を周囲に向ける。指が抜かれ、支えを失った彼は身を起こし、きちんと座した。
「これで、終わりか――」
 安堵と焦燥の混じった声音で男たちを見回す。開かれた菊花の奥が、何もないというのに挿れられ続けているような感覚があり、ざわざわと蠢く何かを彼に伝えてくる。
「まだまだ、これから少しずつ段階を踏んでお教えさしあげねばなりますまいが、いきなりでは辛うございましょう。今日はこのくらいで、終わりにいたしましょうか」
「――そうか」
 何事も無いような顔を作ろうとする梵天丸の腿が切なげに擦りあわされる。先ほどの軟膏のせいか、肉筒の奥が妖しい疼きに戦慄いていた。
「どうかなされましたか、梵天丸様」
「――――何でも、無い」
 ほんのりと朱に染まった肌を、もどかしそうに小さな身じろぎで押さえ込もうとする姿に男たちの劣情が駆り立てられる。男の一人が手を伸ばし、梵天丸の牡を掴んだ。
「おや、これは――梵天丸様はまだ達し足りないようですな」
「こちらも、このように淫らにうごめいて、暴いて欲しいとおっしゃられておりまする」
「ひぁあっ――んぅ、う……」
 牡を、菊花を指で捏ね回され、逃れたい思いと求める欲望がせめぎあう。
「梵天丸様は、よほど早く片倉殿をそばにとどめる術を覚えたいと見えますな。なれば、その思いに答えるも我ら家臣の役目――――じっくりと男の味の違いを、お教えさしあげましょう」
「ぁ――何、ァアッ」
 指で慰められ、陶酔を与えられていた体が指よりも太く大きい熱く凝った塊に裂かれる。息苦しさと痛みに喘ぐ梵天丸の脳に、自分のものとも挿入されているものとも付かないドクドクという旋律が響いた。
「は――かふぅ…………苦し――ぁ」
「いきなり激しくは致しませぬゆえ、御安心くだされ梵天丸様――ゆうるりとほぐし、男の形を感じながら尻穴でしゃぶれるように、教育してさしあげまする」
「そう、片倉殿が二度と離れたくないと言うほどの術を、御身にお教えいたしますぞ」
「こ――じゅ、ぅろ……ぁ、こじゅ」
「そう。片倉殿です、梵天丸様。片倉殿を永久に御身に留めるための術でございますぞ」
「はっ、ん――ぁあ、こじゅ……ぅろ」
 緩慢な所作で体内を暴かれながら、梵天丸の脳裏に手を差し伸べてくる小十郎の笑みが浮かぶ。右目に刃を向けた彼の覚悟の瞳を思い出す。まっすぐに心根を――梵天丸の魂を見据える瞳を、思い出す。
「ん、は――ぁ、こじゅ……こじゅぅろ――」
 朦朧とし始めた意識を占める片倉小十郎の姿に声をあげ名を呼びながら、梵天丸は自我を遠ざけ、淫靡な事を成せる稚児としての教育を受け続けた。

 全ては、全てを手に入れたいがために――――――


2010/10/12



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