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 闘根勝負! 〜ヌいてヌかれてイかせてイッて〜

 ここは、とある海のとある島。
 長曾我部元親率いる海の男たちは、航海の途中に水や食料を補給する為、物見の子分が見つけた島影の方角へ進み上陸をした。元親らの到来を、島の、大きな木の葉を叩いてなめし、蔓で縫い上げた衣を纏った子どもたちが出迎え、村の大人を呼びに行った。
 現れた村の大人は全て男で、ここから見える双子のような島には、女が住んでいるのだという。そういえば子どもたちは皆、男児ばかりであるなと元親が気付き、ある年齢に達せば母のもとを離れ、子どもたちはこの島に引き潮の時に出来る道を渡ってくるのだと教えられた。
「へぇ。そりゃまた面白ぇ風習だなぁ」
「男と女が一緒に住めば、災いや争いが起こると言い伝えられております。海女神様は嫉妬深い方ですので、年に一度、夫婦の契りが許された折に男女がまぐわう以外に肌身に触れれば、大波が来て島が沈むという話です」
「そいつぁ、穏やかじゃねぇなぁ」
 もてなしの握り酒を飲みながら、元親は古木のようにこげ茶に輝く村長の話を聞いていた。子分らも酒や馳走を与えられ、村の若者たちに海の向こうの話を聞かせてやったり、村の事を教えてもらったりしている。
「けれども、年に一度の逢瀬で夫婦の契りの仕方を知らねば、おろおろしている間に時が終わってしまい、我らは滅んでしまう」
「お互い初めてだと、どうしていいかわかんねぇからなぁ」
「そこで、半年に一度、そのようなことを教えるためと海女神様への奉納の為に、男舞を競って行うことにしているのです」
「ほう?」
「旅のお方は、島の男らの誰に劣ることも無い立派な体躯をなされておられる。海女神様は、隆々とした体躯の男を好まれます。それに、貴方様のように砂浜のような白い肌をしている者は、この島には珍しい。眉目秀麗な上に筋骨たくましい貴方様が、祭の前にこの島に来られたのは、海女神様が欲されたとしか思えません。ご不快でなければ、舞手としてご参加願えませんかな」
 ここまで手放しでほめられては、悪い気はしない。旅の疲れと酒気も手伝い眠りの縁の心地よさに抱きすくめられていた元親は、ぐいっと酒をあおって承諾した。
「かまわねぇぜ。けどよォ、俺ぁその舞いの作法を何も知らねぇ。他所モンが出来る様な内容なのか?」
「立派な体躯と体力があれば、何の問題もございません。明日の舞手は、あそこに見える仁吉と申す若衆と、舞わせ手の佐兵衛と権蔵が行います。仁吉と共に、舞わせ手の二人に身を任せておればよいだけなので、ご安心ください」
「ふうん?」
 わかったようなわからないような返事をして、仁吉を言われた男を見れば成程、線は細いがしなやかな筋肉に覆われている美丈夫であることが、一見して見て取れた。
「政宗や三成みてぇな肉の付き方してやがる」
 つぶやいた元親が、彼らの猛る姿を思い出し、戦場の興奮に筋肉の内側が膨らんだ。嬉々とした凄味を浮かべた元親の、ほとばしる命を抑え込んでいるかのような美しさに、彼が明日の舞手となると聞いた男たちは、期待のまなざしを向けて生唾を飲み込んだ。
 
 集落の中央広場。大勢の男たちが広く大きな舞台の周囲に並び、今から始まる祭の舞を楽しみにしていた。
 舞台には十文字に組まれた磔台のようなものが二基しつらえてあり、荒縄がまきつけられている。舞台の前には酒やら獣肉やら果実が捧げられており、村長が海女神様への祈りを古い呪文で捧げていた。あまりにも古すぎて、村人らと共にならんでいる元親はじめ子分らには、何を言っているのかわからない。ただ神妙なフリをしているのみである。
「さあ、淫奔なる我らが女神に、淫靡な舞を奉納しよう」
 わあっと村人たちが沸き立ち、祭壇の供物を運んで舞台の前に進み、いわゆる「かぶりつき」の席を競い奪い合いながら、見学の場所を決めた。
「な、なんだぁ。今、なんて言ったんだ?」
 歓声が村長の言葉とかぶり、元親には何と宣言をされたのか判然と聞こえなかった。
「イ○ポがどうとか、なんとか」
「女神にイチモツがついてるわきゃあ無ぇから、それは違うだろ」
 首をかしげながら答えた子分の頭を、別の子分がポカリと叩く。
「ま、いいか。それじゃあ、ちょっくら行ってくんぜ」
「はいっ! 兄貴。がんばってくだせぇ」
「いってらっしゃい。兄貴」
 子分たちに軽く手を上げた元親が、悠然と部隊の後ろにある階段の傍に行く。すると仁吉が、絹よりも薄い衣を元親に差し出し微笑んだ。
「こりゃあ、ずいぶんと軽くて薄い布だな。鳥の羽みてぇだぜ」
「そして、魚のうろこのように輝いているでしょう。元親さん。この衣は、天女の衣と言われており、舞手しか身に着けることのできない、丈夫で軽いものなのですよ」
「ふうん」
 物珍しげに布をながめる元親に微笑み、仁吉が着ている者を全て取り去り、体に衣をまきつけた。薄い衣は日の光を受ける海面のように輝き、金砂銀砂をまき散らしたかのように美しい。その奥に透ける健康的でなめらかな仁吉の肌を、なまめかしく見せていた。
「こいつを土産に持って帰りてぇなぁ」
「それは、できません。この衣は島の外には出さない決まりです。女の島にすら、持ち出すことは出来ないんですよ」
「この男島にしか、無い品か。ますます、欲しくなってきたぜ」
 剣呑に肩頬を持ち上げた元親に、仁吉が目を細める。
「さあ、元親さんも身に着けてください」
「おう」
 元親も着物を脱ぎ、仁吉をまねて衣を纏う。
「ああ。下帯も外してください」
「えっ」
 静かに微笑む仁吉が、無言で促してくる。少しためらいながらも、元親は下帯を落とした。ほう、と仁吉が感心したような息を吐く。
「白銀の髪をなされているので、下の茂みも白いのですね」
「あんま、じろじろ見るんじゃねぇよ」
 妙な面映ゆさを感じた元親が唇を尖らせれば、くすりと仁吉が妖艶に唇を持ち上げた。
「これから、村の衆全員と、貴方の舟の方々すべてに見られるのですよ。――何もかもを」
 ぞく、と胸が冷たく甘いものに撫でられた気がして、元親は喉を鳴らした。にっこりとした仁吉が階段を上り舞台に上がれば、わぁっと歓声が上がる。舞わせ手の男が元親を促し、元親も舞台に登れば全身に視線が絡んだ。その視線が淫靡さを含んでいることに、産毛が逆立つ。
「あ、あのよぉ」
 仁吉に声をかければ、微笑みで言葉を遮られた。舞わせ手の男が元親を十文字の台に呼ぶ。近寄り台に足を乗せ、腕を上げろと言われるままに左右に腕を伸ばせば、怪我をせぬよう布で腕を撒かれ、荒縄で縛り付けられた。足も台にある草履の鼻緒のようなものに指を通せと言われ、そのようにすれば固定をされた。
「おいおい。これから、何をどう舞うって言うんでぇ」
 右を見れば、仁吉が澄ました顔で縛られていた。
「我ら舞手は供物。舞わせ手によって、海女神様に捧げられるのです」
「供物って」
「そして、海女神様の多淫をわが身に降臨させ、村の男たちの欲を受け止め慰めるのが、舞手の舞いです」
「えっ」
 聞き間違いかと目を丸くした元親の横で、舞わせ手が舞台の下にひかえている男に合図をする。舞台の左右には手押しの歯車があり、合図を受けた男が取っ手を回せば、足を乗せている台が二つに割れて左右に広がりながら持ち上がった。
「うえっ、ちょ、おいっ、これ」
 うろたえる元親の横で、仁吉は平然と足を広げられ下肢の奥まで民衆の目に晒した。
「ぅ、あ」
 羞恥に赤くなりながら、元親も同じ姿勢を取らされる。むっちりとした太ももが開かれ、まだ起き上がっていない元親の男根が、彼らにさらされた。
「ううっ」
 視線が、下肢に絡む。それに反応した陰茎が、ふるりと揺れて少しばかり持ち上がった。
「元親さん。負けませんよ」
 鋭さのある妖艶な仁吉の視線に、元親は羞恥を堪えながら首をかしげた。
「負けるってなぁ、なんでぇ」
「二人の舞手のどちらに、より多くの男たちが興奮し子種を吹きかけるか。より多くの男たちの精を受けた者が、海女神様の多淫を光臨させたとして、なんでも望むものを与えられるのです」
「なんでも?」
 きらり、と元親のお宝探究魂が疼いた。
「ええ。なんでも」
「この衣もか」
「もちろんです」
 元親の脳裏で、二つの天秤が揺れ動く。世にも珍しい衣か、羞恥心か。その天秤はしばらく揺れて、元親の心を決め兼ねさせる。そんな元親の目に、野郎どもの期待のまなざしが映った。
 元親の脳裏に、彼らとの絆を深める淫行が蘇る。自分を求めて奮い立つ彼らの陰茎が、その味が、思い起こされた。
「その勝負、受けて立ってやる。闘魂勝負といこうじゃねぇか」
 それに、仁吉が嬉しげに、けれど負けるつもりはさらさらないと、凄味のある笑みを浮かべた。
「男根の勝負、ということで。さしずめ闘根勝負というところですか」
「うまいこと言うじゃねぇか。よっしゃ。そうと決まれば腹をくくるぜ。ぜってぇ、この衣をいただいてやる。おい、舞わせ手さんよォ。しっかりと俺をアイツら好みに、舞わせてくれよ」
 艶っぽく笑んだ元親に、舞わせ手の男が喉を鳴らした。
「では」
「おう。どっからでも、かかってきやがれ」
 元親の肌に、ぬらりとした油のようなものが垂らされる。それが衣を濡らし肌に添わせ、くっきりと元親の筋肉の筋に張り付いて、胸の尖りの色づきを朝露に濡れた花のように鮮やかにさせた。
「んっ」
 男の手が元親の肉筋をなぞると、淡い疼きが体に走る。思わず足の指を握りこめば、たまらぬような息が、視線と共に元親に注がれた。
(ぁ、すげぇ――)
 民衆の視線が、息遣いが、愛撫となる。触れられていないのに、胸筋を手の平で丹念に撫でられているだけで、元親の陰茎はゆるやかに起き上がり、薄い衣を持ち上げた。そこにも液体が垂らされ、衣が陰茎に張り付き、その形を際立たせる。
「ぁ、はっ、んぅっ、う」
 ゆるゆると根元から括れまでを扱かれて、元親が薄く唇を開いて息を漏らす。ちらりと横を見れば、仁吉は腰をわずかに浮かせ、民衆に見せつけるようにしながら身をくねらせていた。
(負けてらんねぇぜ)
「ぁ、は――もっと、ぁ、さきっぽ、ぐりぐりしてくれよ」
 足の指を握りながら乞えば手のひらを陰茎の先に被せられ、括れに指の輪を作られて円を描くように動かされた。
「ぁはっ、はっ、ぁ、んぅうっ、すげ、ぁ、それっ」
 掌底で鈴口を押しつぶされながら括れを間断なく刺激され、生まれた快楽が全身を駆け巡る。すぐに元親の陰茎は脈打つほどに屹立し、先走りをこぼし始めた。
「はぁっ、ぁ、あはぁあうっ、んっ」
(イクっ、ぁ、イッちま、あ、ぁあ)
 心の声が聞こえたかのように、あと一回転で達せる、というところで刺激が離れた。
「うえっ、なんで……あっ、あぁ」
 ギリギリで留められた元親の雄は、だらしなく先走りをこぼして民衆に向かって突き出されている。触れられていない胸乳がうずき、腰の奥で熱せられた欲がくすぶっていた。
「はっ、ぁ、ああ」
 刺戟を求め、胸乳と陰茎が震える。それを民衆が期待のまなざしで眺めている。
「ぁ、ああうっ、あ……さ、触ってくれよ。なぁ、ほら」
 太ももをわななかせ求めても、舞わせ手は元親に触れずに、なにやら背後でごそごそとやっている。垂らされた液体の香りが鼻孔をくすぐり、催淫効果でもあるのか、元親の肌の疼きを増幅させた。
「んっ、ふ、ぁ、ああっ、あ」
 ただ、見られている。姦濫な多くの視線が、肌身に絡み付いている。視線に、愛撫されている。彼らの脳裏で、自分はどのように犯されることを期待されているのだろう。
 甘い疼きが脳髄から腰へと流れ、元親はブルリと身を震わせた。
「あっ、ぁあ、なぁ、触れてくれよ。なぁ、ああっ」
「はぁあんっ、ぁ、もっと、ぁあ、見てくださ、ぁあっ」
 仁吉の嬌声に、元親が首を向ける。縄を解かれた仁吉は、身をくねらせ十文字の台にからみつき、尻を突き出したり舌を出して何かを舐めるような仕草をしていた。
「ああんっ、欲しい――熱くてたくましいのがっ」
 舞わせ手が仁吉の尻を割り、液を垂らして指を突き入れる。自らの指をしゃぶって見せる仁吉に、民衆の視線が集まった。
(これじゃあ、衣を貰えねぇ)
 ぐっと奥歯を噛みしめた元親が、民衆の後ろに控える子分たちを見る。淫蕩に浮かれながらも、強く元親を信じ支える光を浮かべた彼らの視線が、元親の闘志を燃え立たせた。
「くっ、う、うううっ」
 両腕に力を込めた元親が、荒縄を引きちぎろうと歯を食いしばる。筋肉が盛り上がり、白い肌が血の巡りで赤く染まる。
「ぬ、ぅうりゃあああっ」
 ばがん、と派手な音をさせて十文字の横木が割れて、元親の腕が自由になる。
「彦佐ぁ! この縄で、オメェの得意な縛りを見せてやれ」
「へいっ、兄貴!」
 目を丸くする民衆の中から、呼ばれた子分が駆け出し舞台に飛び上がり、手早く元親の荒縄を解いたと思えば、足を開き浮かされたままの元親の胸を挟むように荒縄を掛け、縛り上げた。
「んっ、ううっ」
 胸筋を強調するように縛った彦佐は、その縄をほどき細くして、衣ごと元親の陰茎を縛り上げる。その紐を胸を縛った縄に括り付ければ、唇を得意げに舐めた。
「より多くの子種をひっかけられりゃあ、お宝を貰えるって寸法らしい」
「そんなら、兄貴が勝つに決まってまさぁ」
 勝利を請け負った彦佐が元親に伸ばそうとした手を、舞わせ手の男が掴んで止めた。
「舞手に、選ばれた者以外が許可の出るまで触れては、いかん」
 残念そうな彦佐は渋々承諾し、何事かを舞わせ手に耳打ちをしてから舞台を下りて、元の場所に戻った。
「さぁ。しっかりと、俺を舞わせて海女神様とやらを降ろしてくれよ」
 ニヤリとした元親に頷き、男は彦佐が解いで少し細くなった荒縄に、幾つも結び目を作った。それに、したたり落ちるほど液をふりかけ染み込ませると、元親の尻にあてがい可憐にすぼんだ菊花へあてがい、押し込んだ。
「んふぁあああっ」
 ぐりぐりと、容赦なく結び目のある荒縄がねじ込まれる。準備をされていない秘孔は驚き収縮し、どんどんと結び目に絡んで奥へと導くように蠢いた。
「ぁはっ、ぁあ、縄っ、ぁ、ああ、結び目がっ、ぁはっ、ぼこぼこしてっ、ぁ、ああ」
 元親が快楽に仰け反れば、胸を縛る縄と繋がれた牡へと繋がる縄が引かれる。ぐんと引かれた縄は元親の傘の括れを擦りながら引き上げて、その刺激に元親はさらに仰け反った。
「ぁひぃいっ」
 絶頂を迎える寸前で止められた元親の陰茎が、怒気をはらんでいるかのように膨らんでいる。
「そぉれっ」
「ぃひぃいいいいいんっ」
 飲まされた荒縄を勢いよく引き抜かれ、元親が顎を反らして啼いた。縛られた牡の先から、ぷしっとわずかな先走りが噴き出したのみだったが、元親の体は絶頂を迎えたと認識し、留められた欲のために去らぬ快楽に、彼の体を激しく痙攣させた。
「はっ、はひっ、はっ、はひゅっ、ぁ、はぁああうっ、ぁ、イキてぇっ、ぁ、ちゃんと、ぁ」
 目じりから涙をこぼし、よだれを垂らしながら微笑む元親に、視線が絡む。その一つ一つを受け止めながら、元親が乞うた。
「ぁ、ああ、なぁ……オメェらのチ○ポ、しゃぶらせてくれよぉ。ケツにぶちこんで、かき回してくれんだろォ? 胸も疼いてしょうがねぇし、なぁ、すげぇ、チ○ポが切ねぇし痛ぇんだよ。なぁ、扱いてくれよォ。イキてぇんだよ。なぁ」
 その言葉に、民衆が下肢に手を伸ばし、若い者は手淫をはじめた。それを見ながら、舞わせ手は再び元親の秘孔に先ほどの荒縄を沈み込ませる。
「んはっ、はぁ、あ、こんっ、ぁ、縄じゃなくて、ぁ、もっと、熱いのっ、くれよォ」
 奥までねじ込み終えると、男は元親の耳にささやいた。
「力を込めて、ひり出して見せてやれ」
「んぁあっ、ふ、んっ、んんっ」
 ぐ、と腹に力を込めて、荒縄の結び目を押し出す。ぽこ、と結び目が顔を出し、徐々に姿を現し始めたところで
「くひぃっ」
 男は元親の乳首を強く捩じりあげた。
「はっ、はぁああんっ、ぁ、それぇ、あっ、ち、くびぃああっ」
 容赦なく背後から左右の乳首を捩じりあげられ、腹に込める力が霧散する。それでも男は元親に促し、下唇を噛みしめながら元親をそれに応えた。
「ふっ、んんっ、んはっ、ぁ、は、ぁあうっ、んっ、く、ふぅう」
 元親の媚肉が荒縄を押し出し、秘孔から結び目が顔を覗かせるたびに、乳首が捩じりあげられる。上がりそうになる声を飲み込み、太ももをわななかせながら堪える姿に、民衆の視線が元親にくぎ付けとなった。
「んっ、く、ふ、ぅううっ、ぁはうっ、ううっ、んっ!」
 ぼとりと荒縄が舞台に落ちる。
「は、ぁあ」
 安堵と淫蕩を混ぜ合わせた元親の姿に、民衆が舞台に手をかけ登りはじめた。
「ああっ、こら。勝手は……くっ。仕方ない。今より、無礼講とする!」
 男たちを留めることは出来ぬと判断した村長が号令を掛ければ、堪えていた男たちも雪崩のように舞台へと進んだ。元親の縄をほどき床に下ろすのも待ちきれぬと、無数の陰茎が元親の口に、尻に迫った。
「んぶっ、んぐぅうっ、ぁふううっ、そんっ、あ、いっぺんには食えね……おぐっ」
 喉の奥まで突き立てられ、口内をがむしゃらに乱される。かと思えば尻を割られ遠慮なく秘孔に熱をぶちこまれ、揺さぶり抉られた。
「んほぁおおおおっ、はっ、はげしっ、んぶっ、んじゅっ、はっ、はぁあっ」
 突き立てられぬ者たちは元親の脇や膝、筋肉のくぼみに陰茎をすりつけたり、手淫をしたりして子種を撒きちらし、元親の肌に塗りたくる。
「ぁはぁあんじゅっ、んぐぉおおっ、は、はぁううっ、ぁ、イクっ、イクぅううっ」
 乳首を弄ばれ、陰茎を扱かれ袋を揉まれ、間断なく元親は声を上げ昇らされ子種を吹き上げ続ける。それがサラリとした液体に変わり、潮吹きだと気付いた男たちは、感奮興起した。
「はひぃいいっ、ぁあ、もぉ、尻孔がっ、ぁ、閉まんねぇ、ぁあ、溢れてっ、子種でぐちゃぐちゃにっ、ぁはっ、んぶっ、んぐっ、んっ、はぁ、子種で、もぉ、腹いっぱ、ぁあいっ、いひぃん、らめぁ、そんっ、ぁ、しごいちゃっ、ぁ、でるぅ、からぁあ、違うのっ、でちまぅうっ」
 むちゃくちゃに乱され犯されて啼く元親に、村人も子分も子種を吹き上げ続ける。纏ったうす衣は引きはがされ、かわりに元親の肌身を彼らの子種が覆い尽くした。
「ぁはぁああっ、しゅごぃいっ、おわんねぇっ、ぁあ、きもちぃの、おわんねぇよぉおっ、しゅごひぃいあぁああ」
 晴天に元親の嬌声が響き渡り、海女神様の多淫の降臨は元親にあったと宣言が下された。
 
 名残惜しまれながらも、元親らは一晩のみ世話になり、必要なものを船に積み込んで彼らに別れを告げた。
「あれほどに皆が我を忘れ求める姿を見たのは、生まれてより初めてのこと。貴方様こそ、まさに海女神様の思念を受けるにふさわしき神の子」
「よしてくれよ。俺ぁ、神様なんてガラじゃねぇ。なあ、オメェら!」
 振り向き声をかければ、応と威勢のいい声が一塊で返ってくる。その統制のとれた音に驚く村長に気をよくした元親が、いつもの掛け声を彼らに聞かせた。
「野郎ども! この世で一番強い男は、誰だ」
「兄貴ィイッ」
「この世で一番、海の似合う男は誰だ」
「うぉお、兄貴ッ」
 ニヤリとした元親が、大気を震わせるほどの大音声で問う。
「野郎共、鬼の名を言ってみろ!」
「モ・ト・チ・カ! うおおぉ〜〜〜ッ!」
 彼らの叫びは雷鳴のごとく響き、木々に止まっていた鳥たちをも驚かせ、羽ばたかせた。
「ま、そういうこった。この俺は、神様なんて上等なモンじゃねぇ。コイツらと船でお宝めざして突き進む、西海の鬼よォ」
 凄味のある、けれどどこか親しみを感じさせる笑みを浮かべた元親の歯が、陽光にきらめく。まぶしそうに目を細めた村長に別れを告げ、元親は船に乗り込んだ。
「野郎ども、碇を上げろォオ」
「おぉおおっ!」
 碇が上げられ帆が張られ、船はゆっくりと島から遠ざかっていく。

2013/06/28/font>



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