鬼退治ごっこをしよう、と言われ気軽に良いぜと答えた長曾我部元親は、自分の気楽さを後悔した。子どもたちの中に、まさか忍の者がいるとは、思わなかったのだ。 子どもたちの提案してきた鬼退治ごっこというのは、捕らえた鬼に「まいった」と言わせる、くすぐりっこだと言われ、捕らえた格好にするから縛る、との言に気軽に応じてしまった。 遊びにしては入念に、後ろ手に縛られたのに「ずいぶんと、しっかり縛るんだなぁ」 と言えば「船が波に浚われねぇように、縄の結びはしっかり父ちゃんにならったからな」 と返され、背を床に付けた形で、小屋に仕舞ってある、海藻を干す横木に、足を開いた形で括り付けると宣言されて「いくらなんでも、そこまでする必要は無ぇだろう」 苦笑をすると「だって、サメは逆さに吊るすだろう。鬼はサメより強いんだから、さかさまにしないと」 こう言われて、少しくらいならと思ってしまった自分を、呪っていた。 しっかりと固定され、身動きの取れなくなった元親は、身ぐるみをはがされ、くすぐる道具を取ってくると子どもたちが四散した後に残った少年に、怪しげな薬を無理やりに飲まされた。「なん、だ――」 口をこじ開けられ、のどの奥まで押し込められた丸薬を飲み込んでしばらくの後、体中から力がこぼれていく感覚に戸惑っていると「忍の薬だよ」 大人びた顔で笑まれ、驚愕した。「なっ――どこの、手の者だ」「どこかの命令とかじゃないよ。ちょっと、新しく覚えたことを、いろいろ試すのに頑丈そうな人が欲しかっただけだから、個人的な実験」「試す、だと」「うん」 そう言って笑った子どもからは、先ほど漂った大人の気配が霧散していた。「ただいまーッ!」 次々に、くすぐる道具を手にしてきた子どもたちが戻ってくる。「それじゃあ、はじめようか!」 忍少年の言葉に、わぁっと子どもたちが元親に殺到し、鳥の羽や筆、糸や藁を束ねたもので、元親の全身をくすぐり始めた。「っ、わ、ちょ――ッ、くふっ、んっ、んん」 それらは、思う以上にこそばゆく、元親が身を捩る。それが面白く、子どもたちはますます「こしょこしょこしょ〜」「ここは、どうだ〜」 言いながら、あちらこちらをくすぐってくる。そこに「脇腹とか、足の付け根の内側とか、乳首とか首とか、そういうところがいいんだぜ」 忍少年が言って、子どもたちの責めが、言われた場所に集中した。「っ、ちょ――っ、おいっ……んっ」 むずむずとした感覚が、痒みのようになり、甘さを帯びだし始めて(やべぇ) 元親は、焦った。「ちょ、マジ――ッ、ぁ、そろそろ……まいった、まいった降参だ!」「降参だって」「どうする」 面白くなってきたらしい子どもたちが、残念そうに言うのに「鬼が、こんくらいで根を上げるわけ、ないだろ。油断させる作戦だって」 忍少年が言って、子どもたちが「そっか!」 責め苦を、再開した。「んっ――ちょ、マジでやべぇ……ッ、く」 くすぐられる箇所から生まれた甘さが、下肢に集中していく。思考を逃そうと思えば思うほど意識はそこに集中し「あれ。ちんちん、でっかくなってきてら」 子どもの一人が気付き「ほんとだぁ」 ふくらんだ下帯に包まれた箇所を、皆が注視した。「よし」 忍少年が下帯を剥ぎ取ると「おお〜!」 ぶるん、と現れた立派なものに、皆が声を上げる。「でっけぇ」「なんか、おれたちと形が違うよな」「鬼の珍宝だからだって」 感心する子どもたちに、忍少年が言い「もっともっとくすぐったら、もっと膨らむぜ」 言いながらハマグリの薬入れを取り出して「特別なモンを、わけてやるよ」 一瞬、元親にだけわかるように、暗い笑みを浮かべた。「何をするつもりでぇ」 低く元親が唸ったのに「鬼が、びびってやがらぁ」 忍少年が、子どもたちの好奇の視線を惹きつけるようにハマグリを開けた。「鬼を従える、薬だ――見てろ」 中にあった軟膏を指で掬い、硬くしこった乳首に触れて「ぅあッ」 つまんでみせれば元親が声を上げ、子どもたちが目を輝かせる。「この薬を使えば、にゅるにゅるするから強くしても、大丈夫だ。ほらっ」「ひっ、ぃいッ」 元親が声を上げるのが面白いらしく「おれもやるっ!」「おれもっ!」 元親の胸へ、子どもたちの指が殺到した。「ぁ、あ、やめっ、ぁ、あっ、やっ、あ」「すっげぇ」 つまみ、ひねり、押しつぶせば面白いように声を上げて身悶える元親の反応に、子どもたちが歓声を上げる。そのうちの一人が「あっ! ちんちん、すっげぇことになってる」 はちきれそうに膨らみ、痙攣する牡に気付いた。「もっともっとしたら、そっから汁が出てくるらしいぜ」「汁? しょんべんじゃなくて?」「白いんだってさ」「へぇえ……よおっし」「ぁあっ、やめ、ぁ、やめっ、ぁ、あああっ」 忍少年の言葉に、子どもたちがはりきって責めを再開する。胸ばかりを責められ、牡を震わせる元親の目から焦点が失われはじめ「あっ!」 つう、と先走りがこぼれた。「ほんとに出た!」「もっともっと、いっぱい噴き出させてやろうぜっ」「ぁ、あはっ、ぁ、やめっ、ぁ、やめっ、ぁあ」 震える元親と、いじりたおす子どもたち。手の空いている子どもが「おれも、おれもいじりたい」「順番だから、待てよ」「さっきから、おまえ、ずっとしてるだろッ」 言い争いがはじまりだして「なら、違うところをしたらいいだろ」 ハマグリの軟膏を差し出して、忍少年が言った。「ちがうところ?」 うなずいた忍少年が、元親の尻たぶを掴んで広げ「この孔の中に、乳首よりもずっと、鬼をやっつけられるツボがあるって、聞いたんだ」 言えば「汚くねぇの?」 ハマグリの軟膏を受け取った子どもが言い「軟膏があるんだから、大丈夫だって」 満面の笑みで言えば、おそるおそる軟膏を掬って入口に指を当てた。それに、ビクリと大きく身を震わせた元親が「ッ、やめッ、ぁ、そこは――」 目の光を戻し、制止する。「ほら、鬼がびびってるだろ」「うん」 頷いた子どもは、そのまま指を突き入れた。「ぁ、はぁッ」 細い子どもの指は、難なく入り、ぐるぐると掻きまわしながら「ツボって、どこにあるんだろ」「奥の方まで、いじってみればいいんじゃないか」 忍少年も指を突き入れ加勢して「ひっ、ぁはっ、ぁっ、ああっ」 元親の腰が跳ねて牡から先走りが小刻みに噴き出す箇所を、つきとめた。「うわ、すっげぇ! 貝の潮吹きみてぇ! どこどこっ」 先に指を入れていた子どもに、その箇所を教えると「ひはっ、ぁ、やめっ、ぁ、ああっ」 身を捩り、元親が叫ぶ。それを見た他の子どもたちも「おれにも、おれにも教えろよッ」 次々に指を突っ込み、鬼孔を掻き乱し押し広げ「ぃああっ、や、ぁひぅううっ、やめっ、ぁ、ああっ」「こっちばっかじゃなくて、乳首もいじれよな」 二手に分かれて元親を責めだした。「ひぁあおおっ、お、もぉっ、ぁ、お、ぉ、おっ、あはぁああああッ」 たまらず、腰を突き出して射精した元親に「わぁああ、出たあぁあッ!」 子どもたちが歓声を上げた。「おれが押したら、出たんだぜっ」「え〜! おれだって」「おれも、おれもするっ」 射精の余韻にひたる間もなく、子どもたちの責めが再開された。「ううっ」「どうした」「なんか、ちんちんが、むずむずする」 内腿をこすりあわせた子どもに「なら、こうすりゃいいんだよ」 忍少年が前をくつろげ牡を取り出し「くっ」 自ら擦って、元親にかけた。「ほら、やってみな」「う、うん」 惑いながらも始めた子どもが「ふぁっ」 びゅくりと放ち、元親へかけて「はぁ、きもちぃ」 うっとりとつぶやけば、他の子どもたちも真似をはじめ、鬼の肌には子どもの子種がたっぷりとふりまかれた。 その間も、交代で責めてくる子どもの手淫に「ぁ、もっ、ぁあ、もぉ、ぁ、あっ、あああっ」 逆さの下肢から吹き上げるものが、肌にまき散らされた子どもたちの子種の上に、降り注ぐ。「あれ、なんか、さらさらしてきたな」「ほんとだぁ」「じゃあ、他の事も、してみようか」 忍少年が提案し、元親の牡を掴んで、擦り始めた。「ぁはっ、ぁっ、あっ、ああんっ、あふっ、ぁ」 触れられることなく放ち続けた元親が、うっとりとして声を上げる。それに「おれもっ」「おれもするっ」 乳首の責めにも鬼孔の責めにも余っている手を伸ばし、握ったりこすったりを始めた。「ぁはああっ、ぁあっ、ひっ、ひぁ、あおぉおっ」「気持ちよさそうだなぁ」「さっき、自分でいじったの、気持ちよかったもんなぁ」 忍少年が「もっと、気持ちよくなれるぜ」 元親の顔の前に、自分の牡をぶら下げて「ちんちんを、もっと弄ってほしけりゃ、しゃぶりな」 言えば、口を開けて舌を伸ばしていた元親が、首を動かし「はっ、んむっんっ、んんっ」 しゃぶりはじめた。目を丸くした子どもが「きもちいいか?」 問い「はぁ――すっげぇ、きもちい」 忍少年が、恍惚として応える。「順番に、しゃぶってもらえよ」 その提案に、子どもたち全員が頷き「んはっ、ぁ、んぅうっん、ちゅるっ、、んむっ、んっ、んふぅう、んっ、んっ、はぁあ」「きもちいいか」「ぁ、いいっ、ぁ、はぁあっ、んっ、んぁ、きもちぃ」「ちんちん、うまいか?」「はぁあっ、うめぇ――はっ、はんっ、ぁ、すげぇ、ぁあ、うめぇよぉおッ」 縄を解かれた元親が、手を伸ばし子どもの魔羅を両手で掴み擦りながら、体中をいじられつつ、しゃぶる。「性技を使えば、どんな相手でも屈服するってのは、本当だったんだな」 忍少年が、乱れきった元親を見ながら、ひとり納得をする。その耳に、漁から帰った男たちが、小屋に道具を片付けに来る声が届き「性欲は、身分も何も忘れさせるってのも、確認できそうだな」 唇を舐めた。 がらり、と扉が開かれて「なっ」「あ、兄貴……」 目の前の光景に、男たちが絶句する。それに子どもたちが「あっ、とうちゃん! みてみて! すっげぇんだぜ」 口々に、どこをいじれば、元親がどう乱れたかを、うれしそうに説明しつつ、実演してみせる。子どもにいじられ嬌声を上げ、幼い牡にしゃぶりつく元親の姿に「たまんねぇ」 喉を鳴らし、小屋の扉を閉めた大人たちが裸身になった。「とうちゃんたちも、混ざるの?」 子どもが首をかしげ「大人の、この立派なイチモツを使わなきゃ、届かねぇ場所が、あるんだぜ」 ニヤリとして元親の尻を広げ「兄貴、こんなにパックリと広げて、爛れたみてぇに真っ赤に熟れて」 うっとりとした声で、鬼孔に牡をあてがい「ガキどものじゃあ、さぞや物足りなかったんじゃねぇですかい」 一気に、貫いた。「ぁひぃいいいっ、ひっ、ひあ、ぁ、あおっ、あ」 そのまま乱暴に腰を使う男が「おら、ガキ共。ぼうっとしてねぇで、兄貴を気持ちよくしてさしあげろ」「おうっ!」「兄貴、ほら――大人の臭ぇ魔羅のほうが、しゃぶりがいがあって、旨いと思いやすぜ」「兄貴、こっちも」 大人たちが元親の周りに集まり、子どもにはない巧みな指や舌使いで、元親を責めだした。「ぁひぅうっ、あひっ、あっ、ぁおおっ、んぶっ、んぐぅうっ、んじゅっ、はっ、ぁふっ」 大人と子どもの精液にまみれ、焦点の合わぬ目で淫蕩に溺れる元親の口元は笑んでいるようで「兄貴、嬉しいんスね――ほら、もっと、もっと気持ちよくなりましょうや」「くっ、すげ、からみついて……兄貴がこんな名器だったとは――ッ、も、他の誰でも満足なんて、出来やしねぇぜ」「ぁあ、すげぇ……突かれるたびに、ごぷごぷ尻孔から溢れてやすぜ、兄貴――こんなに子種を飲んじまってたら、男でも孕めるんじゃねぇですかい」「ぁはぁああっ、ひっ、ひぃ、ぁひぃいっ」 なまじ常人以上の体力があるだけに、気を失うこともできず、元親の体は淫具としての開発を、それと思われぬままにされてゆく。「気持ちいいですかい、兄貴ッ」 問われれば「んはぁあ、おしりぃ、おしりぃ、き、きもちぃいっ、きもちぃいいッ」「ちんちん、すっげぇ溢れてる! なぁなぁ、こっちもきもちいいんだろ」「はぁあうっ、ち○ぽぉ、ぁあ、しゅごぃいっ、ぁはあっ、きもちぃあぁ」「え〜! 最初にしはじめたのは、乳首だろぉ」「ぃひぃいいっ、もっとぉおっ、ちくびっ、ぁっ、あぁ、もげるっ、ぁ、もげるくらいっ、ぁ、ああっ、いぃあぁあああ」 素直に応え、ねだるようになり「おくちが、お留守ですぜ兄貴。牡臭ぇの、好きでしょう」「はぁああんっ、しゅきぃ、ぁあっ、おすくさいのぉおっ、はむっ、ぁ、あんっ、んむっ、じゅるぅううっ、んはぁ、濃いのぉ、ぁあ、もっとぉ」 身をくねらせ、彼らが枯れるまで、求め続けた。 精も根も尽き果てた後、気付かぬまま元親を淫具へと仕立てた大人たちは、そっと彼の体を拭い、ぐっすりと満足するまで眠りを貪れるように藁の寝床を作り、いたわるように担ぎ上げて、寝かせた。 そのおかげで、完全回復するまで十分な睡眠をとった元親が目覚めると、目の前にはあの忍少年がいた。「オメェ……」 ゆっくりを身を起した元親に気付き、忍少年は傍に寄り平身低頭して「傍に、仕えさせてください」 言った。「なん、だぁ?」 驚く元親に「高い給料は、いらねぇ。ただ、傍近くで重用されてぇんだ。そんだけの知識も技術も持ってるし、これからもどんどん、使える奴になっていく」 真剣な顔で言う彼に、真顔になって正面から向き合った元親が「いってぇ、どういう料簡だ」 問えば、忍少年が飛びついてきた。「兄貴に、惚れたんだ――報酬は、時折、こうやって身を重ねてくれりゃあいいッ! なぁ、頼む、頼む」「何――ぁ、や、んうっ、はぅ、ぁ、ああっ」 忍少年の手が元親の体をまさぐり、過敏に鍛え上げられた肌はすぐに甘い疼きを拾い、広げていく。「はぁ、兄貴――なぁ、なぁ」「ぁ、はうぅっ、うく、ぁ、あんぁああっ」 初めて知った性の技を試してみたはずの彼は、従えるはずの相手に心を囚われ、生涯、艶やかな鬼の肌に酔いしれて仕えることとなる。 妖艶の魅力も身につけた元親は、さらなる信愛を勝ち得続けて――――。2012/7/21