「ここでお開きにする」 領主、伊達政宗の腹心、片倉小十郎の号令によって、軍議の終了が告げられた。静かな緊張の漂っていた座に、人声のさざめきが生まれ、膝を浮かせたもの達が、政宗と小十郎に挨拶をして去って行く。それらの足音が遠ざかり、耳に届かなくなってから、小十郎は安堵の息を吐いた。それに、政宗が面白そうに目を細める。「よく、堪えたじゃねぇか」 艶めいた声音に、ぶるると小十郎が震え、先ほどまでの冷静な軍師の顔が、淫靡な陶酔をにじませたものに変わった。「政宗様」 つぶやく声のなまめかしさに、政宗が唇を舐める。「Come 小十郎」 指で招けば、ふらりと小十郎が政宗の前に移動した。「政宗様」「そんな、餌をねだる犬みてぇな顔を、してんじゃねぇよ」「この小十郎を、そのように躾けたは政宗様です」「Ah――Precisely」 政宗の手が小十郎の袖口から侵入し、鍛え抜かれた胸筋と脇の間を撫でる。睫毛を震わせ息を吐く小十郎の、もどかしさを堪える姿を観察しながら、政宗は筋肉の形を確かめるように指を滑らせた。「ぁ、ふっ」 政宗の指が、細い絹糸に触れる。それを弾けば、小十郎が啼いた。「良い、音色だ」「ぁ、っお、褒めいただき……っ、ん、あぁ」 幾度も弾けば小十郎が甘い音を出す。絹糸の縛られている突起の先を指の腹で撫でれば、小十郎が内腿を擦りあわせた。「辛ぇか」「ぁ、は……辛いと言うより、切のうございます」「そうか。小十郎。足を開いて、しゃがめ」「承知、いたしました」 ゆるく胸を喘がせながら、小十郎が膝を立て尻を浮かせ、しゃがむ。その恰好を政宗が強いる時は、腕は頭の後ろで組むようにと、常々言われていた。その通りにして胸を張れば、小十郎が眉根を苦しげに寄せる。「ひきつれて、感じるか」 きゅ、と政宗が絹糸を引くと、小十郎が太ももをわななかせ、尻に力を込めた。「んぁ、あ、ぁあ」「尻に飲ませたモンを、絞り上げちまったか」「は、い」「そのまま、我慢してろよ」 絹糸をつまんで扱けば、小十郎の太ももにますます力がこもる。「っ、んっ、ふっ、く、ふ、ぅうっ」 奥歯を噛みしめ堪える小十郎の帯に手をかけ袴を解き開けば、絹糸の編んだもので縛られた、怒屹する陰茎が現れた。蜜があふれぬよう、先端に栓がされ兜に布が被せられている。それを縛る絹糸が、上に伸びていた。着物をまくれば、その絹糸の行く先は胸乳の尖りであることが見えた。現れた胸乳の尖りは真っ赤に熟れて、硬く凝り奮えている。爪で弾けば「は、ぁあふ」 心地よさげな音が漏れた。「最高の音色を、聞かせてくれよ。小十郎」「ぁは――この小十郎を、奏でられるは政宗様のみ。どうぞ、お好きな楽の音を、演奏なされてくださいませ」「OK――その為には、このままじゃ不安定だな。アンタという楽器を、立てるための専用の台に乗せなきゃならねぇ」 政宗が脇息を引き寄せ、その裏側を押せば、脇息の中に潜んでいものが、ぱくりと飛び出した。それを見た小十郎の目が、怯えとも喜びともつかぬものを浮かべたことに、政宗は満足そうに頷く。「元親に頼んで、作ってもらったモンだ。尻んナカにあるモンを出して、この上に座れ」「こ、ここで、ですか」「当然だ」「誰かが来るやもしれません」「部屋まで、我慢できるのかよ」 政宗が獰猛に唇をゆがませれば、小十郎は足の力を失い、尻もちをついた。「うっ」 衝撃で、ぶるりと震えた牡が絹糸を引き、胸乳の尖りを刺激する。「はんっ、ぁ、あ」 思わず痩身に力がこもり、内壁に埋め込まれているものを絞り上げ「ひっ、ん」 仰け反った拍子に再び、絹糸で繋がれた尖りと牡に刺激が走った。「おいおい。手前勝手に鳴るんじゃねぇよ。仕方のねぇ楽器だな」「は、ぁ――も、申し訳、ございません」「いいさ。ほら、どうすんだ? 俺は部屋まで保たねぇんだが、アンタは堪えていられんのか」 言いながら政宗が帯を解き下帯の横から自分の牡を取り出し見せると、小十郎は喉を鳴らして物欲しそうに口を開いた。「軍議の後に、どんな音色を出させようかと、楽しみにしすぎちまったんだ」 ゆるく見せつけるように擦る政宗の牡は、天を向いてそそり立っている。「どうする、小十郎」 歯を見せた政宗に返答する余裕も無く、小十郎は急いで尻を広げ秘孔に指を突っ込み、呑まされていた荒縄を編んで作った張型を引き抜くと、脇息から飛び出た黒々と太く、鬼の金棒のように突起が無数についている模陰茎に、尻を落とした。「はぐっ、ぅあ、は、ぁうっ、うぎ、ぅ」 呑まされていた張型よりも、ずっと剣呑なそれは小十郎の体内の酸素を全て押し出すかのように、圧迫する。途中で飲むことが出来なくなった小十郎の肩を、地上がった政宗が踏みつけた。「ひぎっ、ぉぐぅあぁあおっ」 根元まで呑まされ、ズンと脳髄にまで響くような、重量のある快楽に、小十郎の目から涙があふれる。顎をのけぞらせ喘ぐ小十郎が、目の前に来た政宗の牡にむしゃぶりついた。「はむっ、んっ、んふっ、んじゅっ、じゅるぅ、はむぅう」「ンッ。おいおい、小十郎。俺はまだ、良しとは言ってねぇぜ?」「はむぅ、んじゅっ、んぐっ、んっ、は、ぁあ」「ったく。仕方ねぇな」「んほぉおっ」 絹糸に指をひっかけ強く引けば、小十郎が大口を開ける。その隙に離れた政宗は、小十郎の手の届かぬギリギリの距離を取って、牡を見せびらかす様に振り動かした。「そんなに、コレが欲しいか。小十郎」「ぁはっ、ぁ、ほ、欲しゅうございますっ」「どんなふうに、欲しい」「しゃ、しゃぶりつくしたくっ」「しゃぶるだけで、いいのか」「っは、ぁ、奥にっ、ぁあ、奥まで、かき回していただきたい」「そうかい。なら、ご褒美をもらえるように、しっかりと言う事を聞くんだな」「ぁ、はい。本日は、どのようにすればよろしゅうございますか。政宗様」「そうだな。折角、弦が張ってあるんだ。舞いながら、ほら貝よりもずっと興奮するような音色を、聞かせてくれ」「了解いたしました」 深く息を吸い込んだ小十郎が、両手を胸乳双方と牡につながる絹糸に伸ばし、足で脇息の足を押さえつける。そうして胸に溜めた息を吐き出すと、一気呵成に動き始めた。「んはっ、はぁああっ、ぁふぉおっ、ひっ、ひぃんっ、ぁはぁああ」 弦を爪弾きながら、腰を振り立たせる。ぶるんぶるんと牡が震え、張りつめきったそれは息苦しそうに、縛られた絹糸を食いこませていた。「アンタの為に特別に注文した脇息は、どんな具合だ? 小十郎」「ぁはっ、ぁあ、ごっ、ごりごりとっ、ぁあ、内壁を抉られっ……ひっ、ぃ」「気持ちがいいか」「ぁはっ、ぁあ、しかしっ、ぁ、政宗様の熱のほうがっ、ぁあ、き、きもちぃっ、ぁあっ」「嬉しいことを、言ってくれるじゃねぇか」 ニヤリとしながら、政宗が自慰を見せつける。「んぁっ、政宗様っ、ぁ、そんっ、は、ぁあ、ご自身でなされなくともっ、ぁ、この、小十郎がっ、ぁあ、政宗様のっ、んっ、はぁ」「もっと、素直に言ってみな」「はっ、ぁあ、しゃぶりたっ、ぁあ、政宗様のをっ、しゃぶらせてくださいっ」「俺の、何を、だ」「はんぅうっ、政宗様のっ、チ○ポをっ、ぁ、しゃぶっ、ぁ、はぁああう」「OK。イイコだ」 ゆっくりと前に出た政宗を迎えるように、小十郎が両腕を伸ばして前にのめる。政宗の腰を掴み口を開いて咥えながら、脇息を倒し膝をついた。「はむっ、んじゅっ、んむっ、んっ、はふっ、んじゅぅう」「ぁ、そんな、がっつくんじゃねぇよ。せっかくの脇息が、倒れちまってるじゃねぇか」「はむっ、ぁふっ、ほ、欲しくてっ、堪えきれず」「うまいか」「はひっ、はふぅ、お、おいひゅうごりゃいまふっ、んぐっ」「クチのなかに物が入っている時は、喋るなとアンタが俺に教えたんだぜ。小十郎」「んぶぅっ、んぐっ」 腰を振りながら必死にしゃぶってくる小十郎を、愛おしそうに撫でる。乱れた髪を整えるように動いていた政宗の指が、強く小十郎の頭を掴み、喉の奥に牡を突き入れた。「くっ」「ごぶっ、げっ、ふぐ、ぅうう」 どく、と小十郎の喉に直接吹き出せば、咽た小十郎に口から、鼻から政宗の子種が噴き出す。息苦しさに咽ながらも、小十郎は政宗の牡をしゃぶり舐めとり、残滓を吸い上げ嚥下した。「んっ、く――は、ぁ」 うっとりと、涙とよだれ、政宗の子種で汚れた顔で見上げてくる小十郎を褒めるように撫で、胸の絹糸をほどいてやる。ぷるんと震えた胸の尖りに指を絡ませれば、喉を撫でられる猫のように、小十郎が目を細めた。「は、ぁ、あ」 甘い息を短く吐き出しながら、小十郎は痛いほどに張りつめた自分の牡をいじりだす。それに気づいた政宗が、仕方がねぇなとほほ笑んで、しゃがんだ。「イキたくて、たまんねぇのか」「ぁ、は、ぁあ、もう、我慢なりません」「そうか。なら、イカせてやる。栓をしたまま、な」「えっ」 小十郎を仰向けに倒した政宗が、脇息を掴んで捩じりながら抜き差しを始めた。「ひっ、ひぃいっ、まっ、まさむっ、ぁはぁううっ」「HA! すげぇな、小十郎。ぶってぇモンを突っ込まれて、やらしい孔がうれしそうにヒクついてんぜ」「がはっ、ぁおおっ、そんっ、ぁ、ごりごりっ、ぁ、ねじってはっ、ぁはぁああっ」「良いんだろう? 嬉しそうに、前についてる尻尾を振りまくってんだからなぁ」「はひぃいいいっ」 手首を使い、ねじ込みながら抜き差しをする政宗が、跳ねる小十郎の牡を掴んで扱きはじめる。ガクガクと腰を揺らし髪を振り乱す小十郎の唇が、苦痛から笑みの形へ変化していく。「んぁひぃいいっ、らめぁ、まひゃむれしゃまぁうふぁああ」「ろれつも回んねぇぐれぇ、気持ちいいのか。このまま、派手にイッちまいな」「ぁひっ、ぁはぁううっ、ぁ、はぁあぁああああっ」 いつの間にか自分で両方の胸乳を弄っていた小十郎が、政宗の言葉を合図に尖りを強く捻りあげる。脇息にある張型で内壁の泣き心を抉りながら、政宗が牡の裏筋を強く扱けば、小十郎は大きくのけぞり腰を浮かせ、痙攣をしながら白目を向いた。「かはっ、はひゅっ、は、ぁああ」「イイ顔だ。最高だぜ、小十郎」「はひぃ」 くるんと手のひらで亀頭を包んで撫でれば、小十郎が嬉しげに啼く。「栓をしてるのに、覆ってる布がグショグショじゃねぇか。仕方ねぇな」「ぁ、はうん」 ちゅっと軽く口づけられて、小十郎は期待に胸を膨らませた。「お互い、一回イッたことだし。執務に戻るとしようぜ、小十郎」「っ! ぁ、そんな――ぁひんっ」 呑まされていたものを抜かれ、小十郎の講義の声が途切れる。「物欲しそうに、ヒクヒクしてやがる」 政宗の指が、秘孔のシワを撫でた。「はっ、はぁ、あ、ならば、ぁ、政宗様、どうぞナカにお入りください」「そうしてぇのは、山々だがな、小十郎。オタノシミは、伸びれば伸びるほど、快楽が増すもんだろう?」「ぁはぉおうっ」 愛おしそうに小十郎の牡を撫でた政宗は、懐紙で彼の肌を拭い、懐から取り出した荒縄で小十郎の牡をきっちりと腰に縛り付けた。「くひっ、ぁ、な、にを」「こうして、きっちりと抑えとかねぇと、袴をつけてもビンビンなのが、わかっちまうだろう」 美術品を愛でるように、窮屈そうにしている小十郎の牡を撫で、政宗は身支度を整えた。「早く、着替えろよ小十郎。さっさと執務を終わらせて、日がくれれば散歩に出ようぜ? 日中は暑いが、日が暮れりゃあ丁度いい気温になる。夜風に火照った体を晒しながら、月光浴としゃれ込むぜ」 のろのろと、名残惜しそうに身を起こす小十郎が、自分の着物を引き寄せる。懸命に劣情を飼いならそうと、深呼吸を繰り返す小十郎の前に、全身に愛おしさをにじませた政宗が膝をついた。「散歩用に、似合いの首輪と衣装を用意してある。最高の時間を、楽しもうぜ。小十郎」 顎を掴んで唇を寄せ、政宗がささやく。夢を見ているような、とろけた目元に艶を浮かべた小十郎が、うわごとのように呟いた。「は、い――政宗様」 返答に満足そうに頷きながら、いじらしく震える小十郎の胸乳を軽く弾く。「ぁんっ」「しっかりと、バレねぇようにな」「んぁ、は――いつも、ぁ、無茶ばかり、ぁ……申されますなっ、んくっ、ぅん」 くりくりと捏ねられながら、小十郎は着衣を進める。「好きだろう? こういうのが」 悪童の顔をする絶対的な存在に「政宗様が与えて下さるのならば、どのような事であろうと好みます」 小十郎が嫣然とした。「Obedient dog only for me。今夜の散歩、楽しみにしていろよ」「はい」 軽く、けれどしっかりと約束の唇を交わしあう。疼く体を期待で抑え込み、小十郎は唇を引き締めて股間を熱く脈動させながら、兵士らの前に向かった。そんな彼のうなじに残る熱を見送る政宗は、今宵の散歩の妙味を想い、唇を舐めて目を光らせる――――。2013/06/21