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竜の淫玉
私室での執務の続きをひと段落させた片倉小十郎は、細く息を吐き出して研ぎ澄ましていた意識を緩め、臥所へ行くためにねむり灯篭の明かりを消そうとし
「――ッ!」
何者かの気配を感じて身構えた瞬間、鋭い風が吹き、意識を途切れさせた。
小十郎の意識はすぐに、落ちていた暗闇から別の場所へと移動していた。
むせるような甘い花の香りに目を開けば、そこは一面が月下美人の咲き誇る原であった。
「なんだ、ここは」
周囲を見渡しても、地の果てまで月下美人が咲いている以外は何も見えない。見上げれば、藍色に染まる空に星が瞬いており
「嗚呼」
美しさに、思わず息が漏れた。
ゆるゆると体が溶かされてゆくような感覚に、瞼が下りていく。たっているのも億劫で、膝を付いた小十郎の身が急に動かなくなった。
(なんだ)
両膝を付いた形で動かなくなり、いぶかる間に体がどんどん丸められていく。
「く――ぅ」
抗おうとするのに、体が鉛のように重い。
「はぁ、はっ」
月下美人の甘さが体にまとわりつき
「ひっ」
ぬるりとしたものが体に這った。目を向ければ、それは細く長い蛇で
「く、ぅう」
身を捩り、逃れようとしても体が思うように動かない。それどころか、どんどんと丸められ
「く、そ」
足首を首の後ろで重ねる形で、動かなくなった。
「ふ、く、ぅう」
蛇が、肌を這い回る。粘り気のあるもので進んだ場所を示しながら、小十郎の肌の上を我が物顔で進む蛇は全部で三匹。胸に絡み、足に絡んで進む蛇の歩む箇所から
「ぁ、う」
花の気に当てられたのか、花薫のような甘さが皮膚の下で匂った。
「ふ、ぅ、うう」
蛇が、下肢に絡まる。
身動きの取れぬ小十郎は、ただただ身を捩ることしかできず
「やめっ」
くぱ、と口を開けた蛇が陰茎を飲み込むのに、息をつめた。
「ぅ、ふ、ぅううっ」
くちゃ、くちゃ……と蛇が陰茎を食む音が聞こえる。ちろ、と舌が先端を舐めたかと思うと
「ぐ、ぅうぁ、お、ぉあ」
鈴口より差し込まれ、ぐねぐねと掻き乱された。
「はぁ、はっ、ぁ、ああう、く、ぁお」
脳髄を痺れさせる甘い稲妻が幾度も小十郎の肌を走る。むくむくと膨らむ欲の徴が息苦しさを訴え始め
「ぁ、は、やめっ、や、ぁあ」
秘孔にぬめる蛇の息遣いを感じた瞬間
「ひぐっ、ぁお、ぉおっ」
身をくねらせて、侵入された。
「おふっ、ぁ、あお、ぉううっ、ひっ、ひぐ、ぅう」
陰茎を貪られ、秘筒をのた打ち回られて、身動きの出来ぬ小十郎は苛む淫蝕に声を挙げ
「は、ぁ、ああ――……ッ!」
秘筒の中で牙を立てられた瞬間、見知らぬ天井が見えた。
「ぁ、な、に……」
その瞬間、指が鳴らされ蛇が離れた。身に起こった劣情に喘ぎながら、自分が置かれている状況を把握しようと目をめぐらせる。いきり立った自分の牡の向うに見えた人影に
「松永ぁ」
低く、唸るように名を呼んだ。
「もう少し、良い夢をみさせてやろうと思ったんだが……起こしてしまったか」
やれやれ、と首を振る松永久秀は、少しも残念そうには見えない。それどころか、唇には薄い笑みが浮かんでいて
「どういう、つもりだ」
「そのような姿ですごんでみても、滑稽なだけとは思わないかね竜の右目」
「くッ――」
すばやく、自分の状況を理解しようと意識をめぐらせる。
夢の中同様、足は頭の後ろで組まれ、縛られていた。腕も、後ろ手に縛られ天井から吊るされている。下方から煙のようなものが沸き起こり、それが月下美人の夢の正体だと、甘い香りに奥歯を噛み締めた。息を吸い込むほどに、肌があわ立つ。
蛇だと思われたのは、人の手らしい。自分の左右と背後に、人の気配を感じた。
「何のつもりだ」
「なぁに。ただの年寄りの眠れぬ夜の慰めに、麗しきものでも愛でようかと思ったまで。――風魔に捕らえるように命じて、ここまで連れてきてもらったのだが、安心したまえ。楽しませてもらった後は、竜に竜玉を返すつもりでいる」
喉を振るわせる松永の声は、癪に障る。
「縄を、解け」
「そう言って、素直に解くものが居るとでも、思うのかね」
「うるせぇ。テメェなんぞの暇つぶしに付き合うほど、俺は暇じゃねぇんだ」
ふう、と息を吐き出した松永が
「やれやれ……愛でられるものは、ただ愛らしく啼けば良いというのに。竜玉にふさわしく丸く愛でるつもりが…………ああ、そうか。塞いでしまえばいい」
落胆のふりをして呟き、途中で妙案を思いついた。
「その、大きく反り返った自分自身で、口を塞がれてみたまえ」
「なっ、んがっ、ぁう」
松永の言葉に反応し、背後から抱きしめられ、口を大きく開かれる。そこに左右の男が近寄り小十郎の陰茎を掴むと、彼の口へと運んだ。
「んぉ」
体を丸められていることで、自分を半分以上くわえ込む格好になった小十郎を固定するため、陰茎の根元に縄がかけられ、頭の後ろで外れぬよう縛られる。全てを終えた男達が小十郎から離れて主にできばえを見せると
「良い、光景だ」
満足そうに、松永が頷いた。
「まふらがぁ、ぁうっ」
名を呼ぼうとすれば、動く舌が、上あごが自分を責める。びく、と震えた小十郎の姿に
「好きなだけ、喋りたければ喋るといい」
目を細めた松永の側に、仮面をつけた裸身の少年が徳利を捧げもち、近づいた。それに杯を向けて注がせ
「さあ、存分に楽しませてくれたまえ」
松永が煽ったのを合図に、三人の男の手が小十郎に伸びた。
「ふっ、ぅうっ、んはっ、ぁ、あお、ぁ、ううっ」
胸をこねられ、袋をもまれ、秘筒を淫洞へと変えられていく。
「ふ、ぁふぉ、んじゅっ、ぉぐ、ぁ、あおおっ」
刺激に喘ぐ舌が、上あごが自分を苛み続ける。やめろという事も出来ず、縛られた隙間から漏れる自分の精の味を感じながら、溜り続ける快楽に小十郎は吼えた。
「ぁぐっ、ぁむ、じゅ、ぐ、ぁうっ、は、ぁ、あぁあ」
放てぬ欲が、脳髄を痺れさせて思考を奪っていく。
「下ろせ」
がくん、と小十郎の体が落ちた。それを背後の男が受け止め、左右の男が支えた。
「ふぅ、ぅ、うぁ、はっ、うっ、ん、ぐ」
声を出すたびに、自分への刺激が高まる。しゃぶりつくしたい衝動を必至に理性をかき集めて堪える小十郎を嘲るかのように
「ひっ、ぐ、ぉおぉおおおッ」
熟れつくした淫猥な洞に、背後の男の欲が埋め込まれた。
「ぁ、ああっ、ぁおっ、お、ぉふ、んじゅっ、ぁふお」
左右の男たちが巧みに小十郎の体を上下させ、それにあわせるように背後の男が突き上げる。時折体を捻るように傾けられて
「はむっ、ぁんぉおおお」
体を貫く淫雷に、小十郎の意識が焼ききれた。
(達きたい――ッ)
焼ききれた理性より解き放たれた本能が小十郎を支配する。
「ふっ、んじゅ、んっんぐっ、んっは、ぁんっ、んむっ」
貪るように自分を口内で刺激し始めた小十郎に
「なんとも、淫靡な獣だな」
松永が目を細める。
「ふ、んぅうっ、んぉっ、んじゅっ、はっ、ぁんううっんっ」
いくら自分をしゃぶろうとも、どれほど突き上げられかき回されようとも、縛られた箇所は一向に放つことが出来ず
「んほぉおおおっ!」
突き上げられ、放たれた衝撃に感化され、実体の無い射精を行い痙攣する小十郎を
「ひぎっ、ぁ、はぉおおっ」
次の男が突き上げる。余韻覚めやらぬままに再び乱され、空虚な絶頂を繰り返す小十郎の目からは涙があふれ、飲み込みきれぬ唾液が顎を伝う様に
「折角だ……存分に濡れた状態のままで、竜の元に返してやろう」
その声に、闇から滲み出た風魔小太郎が隠れている目でちらりと松永を見、竜玉が送り届けられる状態になるのを見守った。
「んぐぅ、ぁ、ほぁ、あんううっ、ひっ、ひ、ぃい」
竜玉が、ゆがんでいく。
「も、もぉ、ひっ、ひかへれっ、ひかへれくれぇっ」
涙を流し、懇願しても差し伸べられる手は無いままに
「ひぅっ、んぐっ、んじゅっ、んっん」
成す術無く、ただ求めるままに貫かれながら、意識が果てるまで自分をしゃぶり続けた。
世界が最も暗い夜明けよりも少し前、何かの気配に伊達政宗は目を覚ました。周囲に鋭く目を光らせ、すぐにでも刀に手を伸ばせる状態にして
「誰だ」
鋭く声を上げたと同時に、どさりと何かが落ちてきた。とっさに刀に手をかけ身構えて
「――え」
見えたものに、思考が停止する。
それは、体を丸めるように縛られ、自らの牡を口内に含み、尻穴からはどろりとした液体をあふれさせる、牡欲の香りにまみれた、竜玉だった――――
2012/08/31
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