奥州は伊達の屋敷の台所。そこに、ふくよかな豆の蒸された良い香りが漂っていた。ごりごりと、すり鉢でなにやら細かくしている音が響いている。「うわぁ、おいしそう」 すり鉢の中を覗き込んでいるのは、戦国美食会イチの鍋奉行、小早川秀秋――通称、金吾。すりこ木で調理をしているのは、奥州筆頭である伊達政宗であった。「もう少し、待ってろよ」「うんっ!」 奥州名物・独眼竜というものがあると噂を耳にした金吾は、それはいかな美味であろうかと政宗の元を垂れそうなヨダレを飲み込み飲み込み、こうしてやってきたのだった。 あの、生きる伝説となっている片倉小十郎の野菜と並びうる素晴らしい食べ物であろうという期待を持って。 だが、やってきた金吾に政宗は言ったのだ。「そりゃあ、前田のお祭り男が俺を揶揄して言っただけのことだ。食い物じゃねぇよ」 金吾は、大いに落胆した。瞳を潤ませ、内またで腰をかがめ、胸の前で手を組んで祈るような恰好になりながら、政宗を見上げて「そんなぁ」と、あわれっぽい声を上げた。「――ずんだを、食っていくか?」 そうして、金吾の嘆きにかわいそうになった政宗が、食べることのできる奥州名物を作ることになった。 青々とした美しい枝豆が、すり鉢の中で砕かれ輝いている。それを見る金吾の目も、負けないくらい輝いていることに政宗は、やわらかく目を細めた。「これを、和え物として使うんだ」「へぇえ……」 ヨダレを必死に堪える金吾の腹の虫が、早く食べたいと訴えている。大食らいで有名な金吾のために、政宗は大量の枝豆を用意しており、数回に分けて擦っていた。今は、ちょうど半ばの量に差し掛かっている所だった。「餅を用意させているから、それと一緒にこれを食えば最高に旨いぜ」「うんっ! わくわく……わくわく」 枝豆が蒸されるところから、ずっと待ち焦がれている金吾の我慢は、限界に近かった。「ちょっとだけ……ちょっとだけ味見をしても、いいよね」 擦り上がったものは、金吾がつまみ食いをしないように――ちょっとだけと手を伸ばした金吾に、仕上がりまで待てと政宗が言って――すり鉢の奥に置かれていた。「ねぇ、政宗さん。ちょっとだけ……ちょっとだけ。ね」「――仕方ねぇなぁ」 幾度目かの「ちょっとだけ」に苦笑を浮かべ、政宗が了承を示した。「わぁあああいっ」 両手を上げて喜びを示した金吾が、さっそく身をのりだして奥のずんだに手を伸ばす。「あっ――おい、ちょっと待て……手前に出すから――おいっ、Have patience! 金吾、おいっ!」「あっ!」 止めようとする政宗の手と、ずんだを取ろうとする金吾の手が交錯し、すり鉢がぐらりと揺れて倒れてくる。それを受けとめようと双方が手を伸ばし、すり鉢をはじいてしまい均衡を崩した二人はそのまま床に倒れ込んだ。「っ、痛ぇ――」「うぅ……痛たたた――ああっ!」 政宗の上に覆いかぶさるように倒れた金吾が、目を大きく開いて両手を頬に当て、顔面を蒼白にした。政宗の顔がずんだにまみれ、すり鉢が床に転がっている。「ごっ、ごごごご……ごめんなさぁあい」「ったく――It is the guy who cannot do it of the patience」 ゆっくりと起き上がった政宗は、すり鉢の中身はぶちまけられたが、先に作っておいたものは無事であることを確認し、顔についたものを指でぬぐって口に入れた。「All right. Delicious」 満足そうにつぶやいた政宗の言葉の意味はわからないが、雰囲気で美味しいと言ったのだと察した金吾は、たまらなくなった。「あぁあ、ボクも食べたいぃいッ!」「っな――!」 衝動を抑えきれぬ金吾は、そのまま政宗に飛びかかり調理台の上に政宗を押し倒すと、大きく口を開けて顔に、首についているずんだを食べ始めた。「あぁ、おいしいっ」「おいっ! 犬じゃねぇんだから――こら、離れろっ」 ふいをつかれた政宗は、重量があり意外と力も強い金吾にしっかりと上半身を押さえつけられ、ずんだを貪る金吾の口に翻弄される。 白く艶やかな政宗の肌に、新緑のずんだ。その光景に、金吾は先に小十郎を味わった時の事を思い出した。――野菜作りには旨い土が肝要。奥州名物と言われた政宗と、ずんだ。その組み合わせは珍味なのではないだろうか。「奥州名物、独眼竜…………」 じゅるりとヨダレを垂らす金吾の異様さに、ぞくりと政宗の背筋が震える。「おい……金吾――?」「いっただっきまぁあぁああっす!」「っ! わぁあ! ちょっ――Wait! Hey, you! Wait! Wait、Wait!」 がばあっと政宗に覆いかぶさりなおした金吾が、政宗の着物を乱して白い肌ごとずんだを味わいだす。手を伸ばし、すりあがったずんだを政宗の肌に塗りつけ、金吾は絶妙な舌使いで首筋、鎖骨と舐め上げ、胸に色づく箇所にずんだを塗った。「ああ――新緑と淡桃と白……春の菓子ってかんじで、美味しそう。はむっ」「――っ! ぁ、やめ……っ、く」 肉厚な金吾の舌が政宗の乳首を捉え、くにくにとこね回しながら強い力で吸い上げる。「ふっ――く、ぅう」「はぁ……ずんだの細かい舌ざわりと、赤い実のコリコリとした感じが絶妙だよぉ」「ぁ、はぁ……っ、ひ、も、ぁ……やめっ」 執拗に乳首を吸われ舌で弄ばれて、政宗の肌が朱に染まり始める。金吾の腰に、硬いものがあたった。「あれ?」 手を伸ばし、それを掴んだ。「ひっ――やめ……離せッ」 それは、猛った竜の熱だった。くにくにと手の中で弄んだ金吾は、良いことを思いついたと顔を輝かせて下帯ごと奪い去り、ぶるりと姿を現した魔羅に、たっぷりとずんだを擦りつける。「っふ――く、ぁ、あ」「うふふ。蜜があふれてからんで、美味しそう」「やめっ、ぁ……粒が、ぁ――中に、ふっ、ぁく」 擦りこむようにされて、ずんだの粒が先端から蜜筒へ入り込む。それに身悶える政宗の足を抱えて、金吾は大きな口を開け、ぱくりと魔羅にしゃぶりついた。「ひっ、ぁ、ああ――」 ずんだの粒と、金吾のあたたかくやわらかな舌、上あごに翻弄されて、政宗の若い性はすぐに熱く凝りエラを張って、激しく脈打ち始める。それを、金吾は食欲に突き動かされるまま、軽く歯を立て唇で擦り、舌を絡めて口内でぐちゃぐちゃに吸い上げた。「ひっ、ぃい――あっ、ぁあ、や、ぁめ、ぁあ、も、は、ぁああ――っ、は、ああああ……っふぁ……やっ、ぁ――達ったばっかで、ぁ、そんっ、吸っ……ひっ、ひぃい」 調理台の上に上半身を乗せ、下半身は金吾に支えられ着物を乱された政宗は、容赦なく子種を吸われ、達してもさらに責めたてられることに――恐ろしいほどの快楽に涙をこぼし始めた。「やっ、ぁあ、もぉ……もぉ、はぁっ、ぁ、やっ、も、ぁあ、達きっぱなしで、ぁ、ああっ、や、ぁあぅふううう」 搾り取るように子種を吸い上げられ続け、政宗の体はどこもかしこもが性感帯へと変貌していく。薄桃色に染まった白い肌に、ずんだの緑がよく映えた。「っはぁ……ふふ。美味しいなぁ」「はぁ――はぁあ、あ、はふ……ぅ」 びくんびくんと体を震わせ、終わりの無い絶頂を与え続けられた政宗は、気を失う寸前のように虚ろな目をして、呆けたような笑みの形に唇をゆがめていた。それを、金吾はにこりと見つめる。「うふふ。やっぱり、奥州名物だね! こんなに美味しいものを、味わわせてくれるなんて、いい人だなぁ」 そこでふと、金吾はまだ擦り終っていない枝豆に目を止めた。「そうだっ!」 枝豆を手に取り、顔中にとろけるような笑みを浮かべて政宗の足を高く、折り曲げる。「すり鉢とすりこ木が床に落ちちゃったけど、二人なら作れるよね」 嵐のように巻き起こった絶頂の連続に、意識を惚けさせている政宗は、ぼんやりと金吾を見つめる。けれど、その次の彼の行動に、一気に意識を覚醒させられた。「っ! やめっ――何、ぅ」「政宗さんの中と、ボクの魔羅で豆をすりつぶすんだよぉ」 指で多少潰しながら、どんどん政宗の秘孔に枝豆を突っ込んでいく。さんざんに射精をさせられ続けた政宗は、逃れようにも体が動かず、たっぷりと尻に枝豆を食わされた。「ひっ、ぃん――ぁ、は、ぁあう、やめっ、ぁ、ああ」 枝豆を押し込む金吾の指が、内壁を探り広げていく。その刺激に枯れるほどに吸われたはずの魔羅が、むくりと起きて先走りを浮かべ始めた。「ぁあ、すごい……また、蜜があふれてきたよぉ――はむぅ」「ぃひぃいいんっ――や、ぁあっ、あ、あぁあっ」 過敏になった肌に、内壁を探られながら魔羅を吸われるとうのは、気持ちよすぎて辛すぎる。鼻にかかった嬌声を上げながら、政宗は体中が性器であるような感覚に打ち震え、理性を打ち壊された。「ああ――すごい……真っ赤にふくれて美味しそうに枝豆を食べてるよぉ。蜜もいっぱいあふれさせて――こっちには、出来たものを擦りつけよっかな」「ぁひぅう――ぁ、粒がっ、ぁ、ずんだの粒っ、ぁ、や、入るっ、ぁあ、そこっ、ぁ、ナカ――や、ぁふぅ」 先端にたっぷりのずんだを擦りつけられて、小さな粒が細やかな刺激を与えながら、蜜筒へと入り込んでくる。肌をわななかせる政宗の、枝豆を食まされた秘孔に恐ろしいほどに膨れ上がった金吾の魔羅が、押し当てられた。「よぉっし。じゃあ、枝豆をしっかり、すり潰すよぉ!」「ひぎっ――ぁ、あぎぁおぉおお」 ずん、と一気に奥まで金吾が入り込む。体中の空気を押し出されたように、政宗は喉で潰れた息を吐き出し、背を弓なりに撓らせた。「っはぁ――キュウキュウに締め付けて……ぁあ、きもちいよぉ――ふ、う……これだけせまかったら、枝豆もすり潰せるよね。よ、いしょ」「ぁはぁうう――やっ、ぁ、あああっ、ひっ、ぁいぃいい」 ずんずんと、すりこ木ですり鉢に入れたものをつぶすように、金吾が魔羅を突き立て内壁を掻きまわす。やわらかく蒸された枝豆が、政宗の内壁と金吾の魔羅で押しつぶされ、細かくなっていく。「ひっ、ひぃい――ぁああ、枝豆がっ、ぁあっ、ごりごりぃ、ぁあ――――ひっ、ひぃい」「はぁ……政宗さん――っ、ずんだに、ぁあ、なってくよ…………もっと、もっとキツくすり潰すようにして――ねぇ」「んひぃい――や、ぁあ、そんっ、ぁ、らめぁ、ああっ、いっぱ、ぁあ、いっぱ――したりゃあ……らめっ、ぁ、ああ」 締め付けを強くしようと、金吾が乱暴に内壁を突き上げながら政宗の魔羅を扱き、乳首を舌で転がし吸い上げはじめる。ぎゅうぎゅうと狭まった政宗の秘孔は、金吾のすりこ木が押しつぶす枝豆をずんだに変え、細かくなった粒に刺激をされて咀嚼するように蠕動した。「はぁあ――政宗さぁん……すっごい、美味しそうにボクのすりこ木を、しゃぶってるよぉお」「ぃひぃい――ぁああ、もぉ、ぁあ、ずんだぁ、ずんだぁあ……やっ、いっぱ…………いっぱい、ぁあ、尻にっ、ずんだぁああ」「うん、うん――美味しいねぇ……はぁ、すっごい、ぁ、あ気持ちいいよぉ」「おくぅ、ぁあ、ごりごりぃ……やっ、ぁあうっ、もぉ、は、ぁあ、もぉ、食えねぇっ、食えねぇからぁあ」「うんっ、ふ……もぉ、ぁ、最後に――ボクの子種とずんだを和えて……それで、はぁ、最後だよぉ――く、ぅうっ」「ひっ――あ、ぁぁあぁあああああっ」 どっ、と体内に溢れた金吾の子種が、内壁で潰されたずんだと絡み合い政宗の奥を突く。きゅうんと絞るように動いた内壁に、金吾は全てを放ちながら、政宗の魔羅を扱き蜜筒に入ったずんだの粒を吹き上げさせた。「はぁ――ああ、ふふ……すごい…………ぁあ、美味しかった? 政宗さん。まだ、枝豆はいっぱいあるから、もっと、お腹がいっぱいになるまで食べようよ」 うわずった声で、金吾が枝豆を引き寄せる。「ぁ、ああ――もぉ、らめぁ……も、食えねぇ……食えねぇからぁ…………ずんだぁ、ああ、もぉ」「うふふ。大丈夫だよ、政宗さん。出来たずんだは掻きだして、新しく作り直せばいいんだから」「ひっ、ひぃ――ぁああっ、や、ぁあ、掻きだすっ、ぁ、ああっひぅおおお――――んひぃ……ひっ、ぁ、ああ、もぉ、ぁあ、や、枝豆がっ、ぁあ、粒にっ、ぁあ、ずんだに――ぁ、ああぉおお」「残りの枝豆も全部、政宗さんのすり鉢と、ボクのすりこ木で美味しいずんだに、しようねぇ」 ふくよかな枝豆の香りと子種の匂いに包まれて、政宗は調理台の上で金吾にずんだ作りをさせられ続け、全身をずんだと子種で和えられた。 ぐったりと子種とずんだで和えられ調理され終えた政宗は、綺麗にずんだを拭われ掻きだされ、料理の後は片づけも肝心だと身ぎれいにされて寝かされた。 子種にまみれていないずんだを手にした金吾は、餅をついている奥州伊達軍の兵卒の傍に寄り、つきたての餅にずんだを付けて味わい、頬を緩ませていた。「おぉおいしぃい」 子どものようにはしゃぎ喜ぶ金吾の姿に、気のいい伊達軍の兵卒たちはニコニコとして、つきたての餅を与える。幸せそうに食べる金吾に幼子を見るような目を向けていた兵卒が、ふと顔を上げて背筋を伸ばした。「筆頭、チーッス」 それに習うように、他の兵卒たちも背筋を伸ばして頭を下げた。「おう――」 首に布を巻き、肌を隠した政宗はゆったりと金吾の横に腰かける。「よぉ――ずんだは、気に入ったか?」「うん! すっごく美味しいよ」「そうかい。そいつぁ良かったな」 満面の笑みを浮かべる金吾の耳に、そっと政宗が唇を寄せる。「奥州名物の独眼竜も、また食わせてやってもいいんだぜ?」 艶めいた声で、挑発的にささやいた。瞬きをした金吾は、瞳に淫蕩を鋭くきらめかせる政宗に「うん! 二人で、いっぱい美味しく食べあおうね」 満面の笑みで、答えた。 さてさて、金吾の絶倫☆美食の旅で、次に調理をされるのは――2012/12/26