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※リク主様のみ、お持ち帰りOK※
リクエスト者:夕菜様
リクエスト題:自分が左で、幸村が右のお話。ガッツリ20禁もので。
リク夢
 しんしんと月明かりが降り注ぐ庭にたたずむ男が、あるかなしかの風になぶられている。その姿は、穏やかであるようにも、寂しげであるようにも見えた。
 風が、ほんのわずかに強さを増して、庭木の葉がしゃらりと鳴った。
「夕菜殿――」
 屋敷の塀の向こう――はるかなる場所へ目を向けている背中に、遠慮がちな声がかかる。ゆっくりと振り向いた男――夕菜は、庭に下りてくる青年に月光と同じやわらかさの笑みを向けた。
「幸村」
 表情と同じ音色の声で呼ぶと、相手の足が止まった。泣き出しそうな、不安そうな――迷子の子どものような顔をして見つめてくる相手に、一歩、近づく。
「そんな顔をして、いったいどうしたんだ」
「お館様に聞いたのだ」
「聞いたって――何を」
 答えようと口を開きかけて、声を出すことを迷いやめた幸村の視線が地面に落ちる。
「――――某が、代われればよいのだが」
 つぶやかれた言葉に苦笑して、もう一歩、近づく。
「虎の若子といわれるほどの猛将である真田幸村を同盟の証として送られれば、これ以上ないくらいの褒美になってしまうだろうな」
 はっとあげられた顔にある憂いと混迷――自分の言葉に、チリと胸に火の粉が憑いた。
「なに、心配ないだろう。むしろ、向こうのほうが俺は良い思いをするかもしれない。お館様が、無体なまねをすると思うか」
 ふるふると振られる首にあわせ、長い後ろ髪がしっぽのように揺れる。チリと胸の火の粉が赤みを増した。
「なれど……某、このような――」
 もう一歩近づき、手を伸ばす。唇に触れるか触れないかの位置に指を近づけ、言葉をとめた。
「向こうに潜入し、不穏な動きがないかを調べる斥候の役目でもある。さわがしい幸村には、不向きだろうしな」
 からかう声音にすると、一瞬すねたような顔をしてまた、憂いに戻る。手の位置はそのままで、体をまた、近づけた。
「なぁ、幸村――俺を哀れと思うなら、今は昔のように、会話をしてくれないか」
「某は、何も変えてなど……」
「対等の言葉で――」
 静かに、強く伝えると、口をつぐんだ幸村は、少し目を迷わせてから口を開く。
「夕菜殿、俺は……」
「夕菜、だろう」
 今度は、あからさまに不満を顔に出す。
「すねるな、幸村」
「すねてなど、おらぬ」
 まっすぐ見つめてくる瞳に、胸の火の粉がくすぶりだす。
「変わらないな――昔から」
「夕菜こそ――昔から、意地の悪いことばかり言う」
 少し尖らせた唇。それがすぐに笑みの形に変わる。それでも瞳は寂しげな色のままで――――くすぶる火の粉が炎になった。
「幸村――」
 声に熱が乗る。常とは違う雰囲気に気付いたらしい幸村が、わずかに頬を強張らせた。
 もう一歩――抱きしめられるくらいの距離に、近づく。
「この俺を哀れと思うなら――この俺が居なくなるのを寂しいと思うのなら……思い出を、くれないか」
 言葉の意味を図りかねている幸村の頬に、手を添える。そのまま、顔を――唇を、重ねた。
「っ! な、何をっ」
 声を出すまでにわずかな間があったのは、何をされたのか認識が出来なかったからだろう。月明かりに見ても朱が差している顔に、された行為の意味は察しているらしいことを知り、今度は頬に唇を寄せた。
「なっ――夕菜っ、何を……」
「言っただろう。思い出をくれないかと…………その言葉と、この行為が結びつくことを、いくら鈍い幸村でも知らないわけはないと、思うのだけれど――はっきりと口に出したほうが、いいかな。あぁ、破廉恥だと叫んで殴るのは勘弁してくれよ。お館様と殴り合えるくらいの腕力でこられたら、ひとたまりもない」
 おどけて肩をすくめて見せると、わなわなと唇を奮わせた幸村の顔が茹で上がったタコのようになる。顔を伏せ、身を震わせる姿に、夕菜は少しの後悔と寂しさ、諦めを感じた。
――予想していたことだ。
 そう。幸村が受け入れるはずが無い。初心が服を着て歩いているような相手に、言うべきことではなかった。言わないでおくつもりであった。だが、きっともう――二度と会うことは出来ないだろう。戦国の世に、別の領地へ同盟の証として送られる。それは、そういうことを意味している。そう思うと、最期に少しだけ、胸の内を伝えておきたくなった。あんな、顔をするから…………。
 一歩、夕菜は下がる。立場や地位が幸村と自分の距離を――幼いときとは違う距離を持たせたと、彼は思っているのだろう。少しずつ余所余所しくなっていく自分に、なぜと問うてきた彼に、そう答えたことがあるから。
 素直な彼は、それをそのまま鵜呑みにし、自分に対する言葉遣いを改めた。
「俺が幸村と距離をとったのは、こういう邪な気持ちが、あったからだ」
 あの問いからずいぶんと時間が経ってから、本当のことを答える。もう二度と会えないかもしれないのであれば、せめて今よりも深く彼のなかに自分の存在を刻みたい。
「どんどん惹かれていくことを、止められなかった」
 もう一歩、下がる。少しずつ、違和感なく離れていけるように。
「惚れているんだよ――――おまえに」
 泣きたくなるほどに。
 そう心の中で付け加え、もう一歩下がろうとして腕をつかまれた。驚き、息が止まる。幸村が、まっすぐに自分を見ていた。その顔は、もう、赤くもなく、戸惑いも無い。
「夕菜は、どうしたいのだ」
真摯な眼差しに、心臓が絞られる。魂を、絡めとられる。
「俺と、どうなりたいと願うておる」
 涙があふれそうになるのをこらえ、笑みを浮かべる。期待をしてはいけない――ありえないことなのだから。
「俺は……幸村を組み敷いて、ひとつになりたいんだよ」
 かぁっと幸村が赤くなる。けれど、目はそらさない。
「――――冗談、では無いのでござるな」
「冗談では、言いづらいよ」
 泣き笑いの顔になっているのを自覚する。拒絶する気ならば、これ以上は踏み込まれたくは無い。期待を、してしまう。そう思うのに足が動かない。つかまれた腕が熱を持ち、体中が熱くなってくる。意識をしていないと抱きしめてしまいそうで、夕菜は奥歯をかみ締めた。
 じっと夕菜の顔を見つめた幸村は、わかったとつぶやき腕を放した。安堵と落胆を再び味わいながら、夕菜は幸村の拒絶の言葉を待つ。
「行くぞ」
 しかし、与えられた言葉は拒絶ではなかった。いったい何を言われたのかと呆けている夕菜に、真っ赤になった幸村が怒ったような声を出す。
「このようなところでは、できぬであろう」
 その瞬間に広がった想いのまま、夕菜は無意識に幸村を抱きしめ、口を吸っていた。

 夕菜の部屋の寝具の横に、きっちりと膝をそろえた幸村が緊張した面持ちで唇を引きむすぶ。
「俺は、その――どうすればよいのか、わからぬ。だが、精一杯努めさせていただく所存にござる」
 きりっと眉を吊り上げていう姿に、思わず噴出し体を折って震える夕菜に、幸村は唇を尖らせた。
「な、何がおかしいのでござるっ」
「いや――そんなふうにされると、しにくいんだけど」
「ぁ――そ、そのように言われても、どうすれば良いのか、わからぬ」
 目をさ迷わせてから俯く幸村の首に触れ、夕菜はささやく。
「ただ、俺を感じてくれればいい」
「ゆう――んっ」
 開きかけた唇をふさぐ。何度もついばみ、抱きしめると迷いながら幸村の手が背中に回った。抱きしめあいながら、ゆっくりと寝具の上に倒れていく。
「んっ――ん……」
「少し、唇を開けて」
 ぎゅっと硬く閉じていた瞳と唇が、薄く開く。舌先でつつき、ゆっくりと舌を入れていく。歯列を愛撫すると、招くように開きはじめたそれを怯えさせないように、甘く優しく暴いていく。
「ぁ――は、んんっ」
 ちゅっと音をさせて唇を離すと、熱に浮かされた顔で幸村が見つめてくる。瞳に唇をよせ、首に触れ、鎖骨を吸って胸の蕾に舌を伸ばすと、ひくっと肌が震えた。
「っ、んん」
 蕾を舌先でころがし、唇で噛む。
「んっ、ふ――っ、ぁ」
 背に回された幸村の腕に力が篭る。心までも抱きしめられている錯覚に、夕菜は微笑み指の腹でもう片方をすりつぶした。
「んんっ――は、ぁっ、ぅく」
 幸村の足が動く。もどかしそうに寝具の上を掻く太ももの間に足を入れて割ると、彼の下肢に熱いものがこみ上げているのを知った。
「幸村――こんなに、熱くして……」
 うっとりと呟き、指を伸ばす。
「は、ぁあああん、んっ」
 根元から優しくなぞると、甘い吐息が漏れる。自分の声に驚き、幸村は両手で口を覆った。
「声、もっと聞きたい――」
「だ、ダメでござるっ――こ、このような、声……へ、変な――」
「すごく、愛おしくなるから――俺を感じてくれているんだって、思えるから……」
 だから、聞かせてくれ――そう言いながら指の間に舌をはわせ、下肢をくすぐる。わななく太ももに触れ、下帯の隙間から指を入れて菊花と男根の間で弧を描くようにすると、睫を震わせて甘い息を吐く幸村の指が夕菜の肩にふれ、掴んだ。
「そう――そうやって、俺を感じていることを……隠さないで」
「は、んんっ――ぁ」
 それでも声が漏れるのを堪えようとする唇に触れ、夕菜は彼の体をすべり降りる。
「こんなに大きくして……」
「なっ、ぁ――み、見ないでくだされッ」
 慌てて隠そうと手を伸ばす幸村より先に、夕菜が下帯の上から猛る男根にかぶりつく。
「ふっ、ぅあぁんっ」
 きゅっと尻を締めて啼く幸村を、ゆっくりと追い立てていく。軽く歯を立て、揉み解すように全体をまんべんなく食んでいくと、夕菜の唾液と幸村の牡液とで下帯が湿り出した。
「んぁ、はっ、ぁ――ゆ……ぅ、な――ぁ、は」
 夕菜の髪を、幸村の指がまさぐる。下帯に包まれたものは、窮屈だと訴えている。
「こんなにして――幸村が、こんなにいやらしい人だとは、思わなかったよ」
「なっ――は、そ、ぁ……それはっ――」
 真っ赤になって視線をさまよわせる幸村にクスリと笑い、下帯を一気にはぎとると、ぶるんと飛び出た男根がさらされる。その姿に熱い息を吐き、ぷくりと浮き出ている牡液を舐め取った。
「ひぅっ」
「幸村の味は、どんな美酒よりも俺を酔わせて狂わせてくれそうだなぁ」
「な、何をっ――ぁ、そ、そのようなところ、ぅ――っ、や、んふっ、ぁ」
 ぱくりと亀頭を口内に納め、舌で乱暴に弾きながら吸うと、幸村の腰が跳ねる。根元と袋を同時に手のひらでしごき、揉むと髪を振り乱しながら幸村が啼く。
「ひ、はぁあ――んぁ、や、ぁ――っはぁああ、んんっ、ふ」
 強張り、わななく足と腕が寝具を乱す。口内ににじみ出てくる牡液を飲み込まず、男根の外側に塗りつけ、伝い下りるそれを菊花に塗り襞をほぐしていく。
「んひっ、ぁ、そっ――そのような、ところっ、指っ――はっ、はんっ、ぁひっ」
「幸村のココ、入り口はこんなに頑ななのに――ナカに入ってしまうと、きゅうきゅう指を締め付けて求めてくる」
「んぁあっ――違っ……は、ぁああ」
 腕で顔を隠し、足を閉じようとする姿に温かな優しさと冷酷さが胸に湧く。ちゅっと先端を吸ってから男根を口外へ出すと、もどかしそうに震えるそれを指で弾いた。
「んはっ、ぁ」
「爆発しそうだ――幸村……達したい?」
 ぎゅっと唇を噛む姿に、ねぇと返事を促すと体中を緊張させた幸村が、普段の彼からは信じられないほどのか細い声で返した。
「も、ぉ――達しとぉ……ござる」
 にこりと笑った夕菜は幸村の足を自分の肩に乗せ、腹で尻を持ち上げて彼の顔の上に男根がくるような格好にする。
「こうしたら、幸村の達する顔と達する魔羅が同時に見える」
「は…………なっ――ひぃ、ぁはぁああああっ」
 抗議の声を遮るように、夕菜は菊花の奥にある坩に爪を立てた。幸村が激しく体を痙攣させ、狂ったように啼きはじめる。その姿に自分の男根を滾らせながら、夕菜はそこだけを集中して愛撫した。
「はひっ、はぅんっ、ぁああああ――ら、らめ、ぇ、らめへぇあぁあああっ」
 手を伸ばし、啼き叫ぶ幸村がビクンッとひときわ大きく奮え
「んはぁああああ―――――」
 勢いよく男根から牡液を噴出し、自らの顔にかける。
「あぁ――幸村……すごく、かわいいよ」
「んふっ、ぁ、は、んんっ」
 びくんびくんと震えながら達した後の気だるさに襲われている幸村の足をずらし、足首が肩に当たるようにしてヒクリヒクリとうごめく菊花に自らの男根をあてがう。
「――――?」
 荒く浅い呼吸を繰り返しながら、快楽に濁った瞳をむけてくる幸村の手を取り、そっと自分の男根に触れさせる。
「ぁ――――」
「幸村に触れて、こんなになってしまった――ひとつになって……共に、ゆこう」
 面映そうに目を伏せて頷く幸村の瞼に口付け、ゆっくりと夕菜は奥に進む。
「ぁくっ、ふ――ぁ」
 思い切り達した後の気だるさが、夕菜の侵入を阻む力を奪っている。ズッズッと少しずつ押し広げながら這入る男根を、幸村の内壁は拒むような、誘うような動きで包み込む。
「あぁ――幸村……すごく、熱く滾っているよ――」
「んっ、ふぅう――」
 全てを埋め込み、強く抱きしめると足と腕を絡ませてしがみつかれる。ぎゅうっと抱きしめる腕に力をこめてから、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「んっ、ぁ――はっ、ぁ……」
「幸村――ぁ、痛く、無いっ……か」
「はっ、はんっ、は――ぁ、だ、いじょうぶ、にござ――っ、んんっ」
「では――遠慮をしないよ」
「はっ、あぁああああっ」
 乱暴に幸村の内壁をかき回し、噴出す先走りを塗りこめて行く。絡む牡液ですべりの良くなってくるソコは抜き差しの際に空気を含み、繋がる場所の濡れた音が耳に届く。
「あぁ――幸村、ほら……繋がる音が、っ――」
「んんっ、はっ――ぁ、い、ぅな――は、ぁあ」
 恥らう幸村が強く夕菜の男根を絞り上げる。
「んっ、く――」
「はっ、あぁああ」
 絞り上げた拍子に強く内壁の坩が刺激され、大きくのけぞりながら達する幸村の中で、夕菜も自身を解放する。ドッと注ぎ込まれた牡液を飲干すようにひくつく場所からズルリと抜き出し、幸村の体を反転させて尻を掴んだ。
「は、ぁ――な、にを……」
「せっかく、長年の想いを遂げることが出来たんだ。獣のように、もっと、浅ましく幸村と繋がりたい――」
 長い幸村の後ろ髪に口付け、夕菜が深く幸村に突き立てる。
「あぁ――――――」
 細く高く、幸村が吼えた。

 ぽくぽくと、のんきな音をさせて馬が進む。その背に揺られながら、夕菜はうつらうつらとしつつ昨夜のことを思い出す。
 二人は明け方まで繋がりあい、泥のように眠る幸村を置いて重い体を引きずるようにし、夕菜は身支度を整えて出立した。体中に幸村に触れた名残がある。胸から広がる甘い痛みに、唇がわずかに笑みの形を浮かべた。
「待たれよぉおお!」
 夢現の狭間を行き来していた夕菜の意識を、大きな声が現実へ向けさせる。激しい土煙をあげて、一騎こちらにむけてやってくるのが見える。うろたえる従者を制し、夕菜は馬の首を迫りくる者に向けた。
「酷いではないか、夕菜っ」
「よく、眠っていたからね。――――馬に乗って、腰は平気か?」
 馬の胴を寄せて耳元にささやくと、カッと赤くなる素直さに喉を奮わせる。
「あ、挨拶くらい、させてくれても良いだろうっ」
「別れの挨拶はしたくなかった俺の気持ちは、どうしてくれる」
「別れの挨拶ではない」
 首をかしげる夕菜の瞳を真っ直ぐ見つめ、力強く曇りの無い顔で幸村が言う。
「お館様が天下を平定した暁には、また逢おう」
「あぁ――」
 感嘆した夕菜は、泣き笑いのような顔で、頷いた。



こまやかな設定指示がなく、鬼畜かラブか迷ったあげく、こうなりました! すげぃドキドキです。だ、だいじょうぶでしょうか……楽しんでいただけると幸いです! リクエスト、ありがとうございましたっ!
2010/07/17



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