メニュー日記拍手

梅は咲いたか

 庭に、見事な梅が咲いている。縁側に座した男ふたりが、それをながめつつ手酌で梅見酒を楽しんでいた。
 ひとりは白い肌に白銀の髪。隆々とした体躯を誇る、西海の鬼と呼ばれる偉丈夫、長曾我部元親。
 もうひとりも、白い肌をしている。髪は艶やかな漆黒。しなやかな筋肉をまとった、独眼竜の異名を持つ美丈夫、伊達政宗。
 元親は紫の眼帯に隠れていない右目を、政宗は刀の唾に紐を通した眼帯でおおっていない左目を、好ましそうに細めて梅を眺めていた。
「春だなぁ」
 しみじみと、楽しげに元親が言えば、ふっと政宗が鼻先で笑った。
 小さく、美しい鳥が梅に止まる。首を動かし、鼻に近づくとクチバシでつついた。
「風雅だな」
「風雅なんて、わかるのか?」
 元親のつぶやきを、政宗がからかう。
「そっちこそ、わかんのかよ」
 気分を害したふうもなく、元親は杯をあおった。
「梅をついばむ春の鳥。いい絵じゃねぇか」
 歯を見せて笑った元親の顔は、鬼と呼ばれるにはほど遠い、子どものような無垢さだった。政宗はいたずらっぽく唇をゆがめ、元親に顔を寄せる。
「アンタの梅も、ついばまれてみるか?」
「は?」
 きょとんとした元親の梅――白い肌に浮かぶ胸の尖りに、政宗の細い指が触れた。クルクルと指の腹でなぞられて、元親が震える。
「っ、おい。昼間っから、なに絡んでんだよ。呑みすぎたか?」
「春の陽気と、アンタに酔った」
「はぁあ? おい、ちょ……、んっ」
 政宗の体躯は、元親よりひとまわりほど、ちいさい。それなのに元親は、政宗の指に胸乳をもてあそばれ、腰に腕を回されただけで、逃れる道を失った。
「敏感だな」
「っ、誰のせいだ……ぅ」
「Never fear,責任、取ってやる」
「なんの責に……んっ」
 首筋をかまれ、元親は息を呑んだ。指の腹で色づきをくすぐられ、つまみこねられ、先端をなでられる。器用に動く政宗の指に、ちいさな突起が翻弄されただけで、元親の体から抵抗の力が奪われた。代わりに快楽が生まれ、体中に満ちていく。
「ぅは……、あ、こん……っ、昼間っから、ぁ」
「昼間から、酒を呑んでいたんだ。問題はねぇだろう?」
 政宗がニヤリとする。淫靡で獰猛な笑みにゆがんだ端麗な顔は、魂がくだけそうになるほどの凄みがあった。呑まれた元親の胸乳が、政宗の指にもてあそばれる。政宗の薄い唇が首を這うと、元親の背骨に悦楽が走った。
「は、ぁう」
「いい声で啼くじゃねぇか。久々だろう? かわいがってやるぜ」
「いいっ、いらねぇ……ぅ」
 乳頭を舌先で刺激され、元親はうめいた。軽く歯を立てられて、息を呑む。
「ふっ、んぅ」
 股間がむずがゆくなり、元親が太ももを擦り合わせると、政宗は舌先で元親の胸の実を転がした。
「はふっ、ん……や、ぁめ」
「体は、そうは言ってねぇがな」
「んんっ、ぁ、は」
「なにをやっているんだ、ふたりとも」
 元親が政宗の頭をわしづかみ、ひきはがそうとしたところに、困惑気味な声がかかった。ふたりの視線がそちらに動く。元親は安堵の息で、政宗は愉快そうに、現れた男の名を呼んだ。
「家康」
 精悍な好青年を絵に描いたような徳川家康が、奇妙な顔でふたりを眺める。
「梅を見ようと誘われたと思ったんだが……」
「そう。梅を見るために、集まったんだよな。ほら、政宗。離れろよ」
「梅をついばむ鳥が来たんでな。コッチも梅を、ついばんでいたところだ」
「なに言ってんだ、政宗! おい、家康。ちょっとコイツを引きはがすのを、手伝ってくれ」
「梅をついばむって……」
「春の陽気で、イカレちまったんだよ。コイツの言うことなんざぁ、気にすんな」
「家康も、ついばみゃあいいだろう? こっちの梅を味わうのは、アンタも久々だろう?」
「わけのわかんねぇことを、言ってんじゃね……ぇ、あうっ」
 牙を剥く元親を、胸乳の愛撫で黙らせた政宗が、婉然とほほえむ。
「Do not decline, 花は、ふたつある。もっとも、蕾のままだがな」
 家康が困惑顔のまま近づく。元親は期待を浮かべて、政宗は余裕の表情で、家康の行動を見ていた。
「……元親」
 家康の手が、元親の肩に触れる。指が滑って、胸乳を掴んだ。
「い、家康?」
「そんなふうに、肌を薄桃に染めている元親を見て、冷静でなんていられない。……すまない、元親」
「おい、ちょ……っ、あ」
「そうこなくっちゃな」
 政宗が口笛を吹く。家康は元親の、政宗がまだ触れていない胸の実をつまんだ。
「元親、もうこんなに硬くして。……政宗に、ずいぶんと愛でられたみたいだな。妬けるよ」
 憂鬱そうな家康の息が、元親の耳にかかる。
「No,家康。俺はそんなに、いじっちゃいねぇぜ? そっちは手つかずだ。どうやら俺たちのせいで、敏感になっちまったらしい。――となると、責任を取るのが、男ってもんだろう?」
「だから、責任ってなん……っ、ぁ、は」
「こうやって、たっぷり可愛がって、なぐさめてやらねぇとな」
 政宗の低く艶やかな声に、鼓膜を愛撫された元親は、大きく身震いをした。それに、家康がムッとする。
「元親。――ワシでは未熟だろうか」
 家康に耳裏を舐められ、胸乳をこねられて、元親はアゴをのけぞらせた。
「は、ぁ、ああぁ」
「いい声、出させるじゃねぇか。家康」
 政宗の爪が、元親の乳頭をはじく。
「はぅっ」
「そっちこそ。……だが、元親を独占しようとするなんて、ずるいぞ」
「独占? 遅れてきたアンタが悪いんだろう」
「んぁ、あっ、ば、か……そんっ、は、ああ」
 それぞれの指に、違う動きで愛撫され、元親は首を振って膝を寄せた。
「かわいいな、元親」
「最高にCuteだぜ、元親」
「んぅうっ、は、ば、かやろぉ、ぁ……もう、やめっ、これ以上は、ぁ、マズイって」
 元親の股間が脈打ち、快楽をよこせと訴える。下帯がきゅうくつでならない元親は、モゾモゾと腰を動かした。
「そんなに身を捩って。気持ちがいいんだな……、元親。梅の蕾が、こんなに硬く膨らんで、いまにもはじけそうだ」
「甘い蜜が、あふれてきそうだ」
「は、ぁああうっ、ふ、そんっ、いじっ、ぁ、ああ」
「いじ? 元親。もっと、ちゃんと言ってくれなくちゃあ、わからないぞ」
「as you see,こんなに肌を赤く染めて、もだえてんだ。もっといじってくれって、言いたいんだろうぜ」
「んぁあっ、違……っ、は、ぁあ」
「違わねぇだろう? そんなにいい声、上げといて。なあ、家康」
「ああ、元親。――正直に言ってくれ。気持ちがいいと」
「ふっ、ぁ、ああっ、や、も、ぁあ、あっ」
 胸乳の刺激だけでなく、甘くかすれたふたりの息に脳を愛撫され、元親は限界に達した。
「ぁ、ああも、もぉっ、あ、あぁああっ」
 腰を突き出し、震わせて、下帯の中で盛大に欲を放つ。やっちまったと心の中で落ち込みつつも、体は解放の余韻にうっとりと弛緩した。
「元親」
「イッちまったらしいな」
「そんなに、よかったのか」
「うるせぇ」
 腕を振り回し、ふたりを跳ねのけて床に突っ伏した元親は、「なんでこんなことになるんだ」とぼやいた。その背に、そっと手が乗せられる。
「このままじゃ、気持ち悪いだろう? 中途半端だからな」
「元親。もっと、愛でさせてくれ」
「へっ?」
 元親はごろりと仰向けにされた。その上に、政宗は余裕の笑みで、家康は切なげなほほえみで、おおいかぶさった。
「きちんと最後まで、味わってやるぜ、元親」
「すまない、元親。これだけじゃ、足りないんだ」
「ちょ、おい……梅見は? 梅はどうなるんだよっ」
「梅よりも、アンタを咲かせるほうが、ずっと楽しい」
「ワシも、元親が咲き乱れる姿が見たい」
「うわわっ」
 いくら偉丈夫の元親とはいえ、たくましく若い家康と、しなやかな筋肉をまとった政宗ふたりに抑え込まれては、どうしようもない。あっという間に裸に剝かれ、濡れた下肢を日の光にさらされることとなった。
「アンタも、ずいぶんと溜まってたみたいだな。こんなに漏らして」
 政宗の指が、濡れた元親の下生えをまさぐる。
「ああ、久しぶりだ。元親のすべてを見るのは」
 うっとりと息を吐いて、家康が元親の下肢に顔を寄せた。
「うぁ……っ、は、まっ、ぁ、ああ」
 家康の舌に牡のクビレをくすぐられ、政宗の指に根元をしごかれた元親は、仰け反った。家康はそのまま元親の牡を飲み込み、政宗は蜜嚢をやわやわと愛撫しながら、開いた手で元親の胸乳をまさぐる。元親は下唇を噛んで、硬く目を閉じた。
「んっ、ふ……ふぅ、うっ、う」
「そうやって、ガマンをされると、より、そそられるな」
 うそぶいた政宗は立ちあがり、部屋の隅から丁子油を取って戻ってきた。それを指にたっぷりとつけて、元親の尻を割る。
「んっ、ぁ、は……おい、ちょ……」
 それを、元親をしゃぶりながら見た家康が、手を伸ばす。意図を察した政宗が、家康の指も濡らした。
「アンタの好きなこと、してやるよ」
「はっ、ばか……そんっ、ふたりがかりで、ぁ、ああっ」
 まずは政宗の指が、元親の秘孔に入った。家康は自分の指が入るほど、元親の入り口が政宗によってほぐされるのを待ちながら、元親の欲をしゃぶる。
「ふ、ぅんっ、ぁ、ああ、そんっ、は、ぁあ」
 あたたかな家康の口内に捉われた陰茎が、悦楽に震える。それをしゃぶられ吸われた元親の秘肉が締まり、政宗の指をくわえ込む。政宗はそれを振りほどくように指を動かし、元親のそこを淫靡な花へと育てた。
「ぁはっ、ぁ、は、ぁあ、だめっ、ぁ、そん、ぁあ」
「元親は天邪鬼だな。こんなに大きくさせておいて、だめだと言うなんて」
 とがめるように、家康は元親の先端の裂け目に歯を立てた。
「はひっ、ぁ、ああっ」
 短い悲鳴の後、恍惚の声を漏らした元親の目に、涙が浮かぶ。
「正直に、もっと欲しいってねだってみろよ。鬼は欲に素直なはずだろう?」
 政宗の指が、元親の泣き所を抉った。
「ひっ、ぁああ、そ、こぉお」
 ぷし、と元親の牡が喜びの液を漏らす。そろそろいいかと、家康も元親の秘孔に指を埋めた。細く繊細な指と、肉厚な指に内壁を掻き乱され、元親は足で床板を掻いた。
「ぁはっ、は、ぁああっ、そ、ぁあうっ」
「どうした、元親。素直に言えよ。気持ちがいいってな」
 政宗が内壁を広げながら、元親の牡を指で弾く。
「ワシの指をキュキュウ締めつけて……、ああ、元親。すぐにでも繋がりたいよ」
 夢を見るような調子で、家康は元親に訴えながら、猛りきった元親の牡に噛みついた。
「はひっ、ぃ、あぁあああっ」
 高く啼いて、元親がはじける。吹き出たものは、自身の腹を濡らした。
「おいおい、元親。自分ばっかりイッてんじゃねぇよ」
 政宗が元親を抱き起こし、唇をふさぐ。甘い口吸いに、元親は射精の余韻にひたりながら、甘えた。
「あっ、政宗。どうしてそう、おいしいところをいつも持って行くんだ」
「Do not sulk.唇は先にいただいたが、菊の花はアンタに先をゆずってやる。……なあ、元親」
 政宗が舌で元親をあやす。元親は政宗の口淫に絶頂の快楽を引き伸ばされて、思考を痺れさせていた。
「ああ、元親」
 政宗にしがみつく元親の腰を、家康がつかむ。広い元親の背中に口づけた家康は、ゆっくりと自身を元親に埋め込んだ。
「はぎ、ぃ、ぁああ、でけぇ、あ、あ……あ」
 目も口も開いて、圧迫に息を詰める元親の唇を、政宗がなぐさめる。
「ほら。息の抜き方をLectureしてやるよ」
「はふっ、う、ぅうんっ」
「は……いつも、元親のここは、すごく狭くて……気をつけないと、壊してしまいそうだ」
 沈み終わった家康が、荒々しく突き上げたい情動を抑えるために、息を詰める。
「そうそう、壊れやしねぇさ。なあ、元親……?」
「は、はぁ、あっ、あ、ふてぇの、ぁ、埋まって……ぃえゃ、すぅ」
 鼻にかかった声で呼びながら、元親が肩越しに振り向く。涙で潤んだ淫蕩に揺れる、無垢な気配を残した瞳に、家康の若い性は堪えきれなくなった。
「ああ、元親……っ!」
「ひっ、ぁ、あああぁああっ、はふっ、ぁ、はげし、ぃああ」
「ほら。息を詰めんな……、喉を開けよ、元親」
「はふっ、んむっ、ふは、ぁ、んぅうっ」
 政宗が獣じみた微笑を浮かべ、元親の唇をむさぼり、指先で胸乳をもてあそぶ。がむしゃらに突き上げられ、快楽の緊張にこわばる元親の体が、政宗の唇と指でほぐされる。それが媚肉の家康を心地よく包み、彼の動きを加速させた。そして生まれた官能の渦に呑まれる元親を、政宗がやわらかく受け止め、あやす。対象的なふたりの情愛が、元親の体内で循環し、乱れもだえる元親の媚態が家康を追いたて、政宗を酔わせた。
「はふっ、は、はぁああううっ」
 元親の声に梅をついばみにきた小鳥は飛び立ち、大輪の淫らな花となった元親の姿に、可憐な梅の花はひっそりと酒宴の主役から身を引いた。
 巧みな技と艶冶な情愛、直情的な愛撫と真剣な眼差しに、座の花とされた元親は日が暮れるまで、さまざまな角度で愛でられ、声が枯れるまで啼き続けた。
2016/02/28



メニュー日記拍手
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送