伊達軍の面々は、見た目は恐ろしいけれど、誰もが気さくで面倒見がいいよな。 不器用ながらも気にしてくれているというか、構われているのに馴れ馴れしすぎないところが居心地良くて、志願してすぐに馴染む事が出来たよ。 誰も彼もが伊達政宗様を「筆頭」と呼んで敬愛し、政宗様も身分にこだわらず俺らに気安く接してくれる。役者と言われても納得してしまいそうなほど美麗な見目で、そう言うと優男のような印象を持たれるかもしれないが、俺らが何人束になっても叶わないほど強い。何が起こったのかわからないうちに、敵兵が吹っ飛んでいたりする。まさに痺れるほど格好いい殿様だ。 同じ新参者のアンタも、同じように思っているだろう? けど俺は、その政宗様を常に支えている、片倉小十郎様が好きだ。 豪気な声を発して、俺らを先導する政宗様とは違い、冷静沈着。政宗様より長身の片倉様は、鬼のように強く、頼もしい。それだけじゃなく頭もキレて、状況判断も的確。自分の命をなげうってでも、政宗様の御為になるのならば、という片倉様の身の内から発せられる気迫に、なんというか、体の芯が熱く震えてたまらなくなるんだ。 一介の兵士でしかない俺の事なんて、片倉様は覚えておいででは無いだろうと思っていたけど、そうじゃなかった事も俺が片倉様に惚れ込んだ理由の一つだ。 片倉様はご自身で畑を耕し、野菜を作っておられる。他所から奥州に来た俺は、その話を法螺だと思っていた。 俺ら徒歩は、戦の無いときには野良仕事なんかもするだろう。 新しい畑の開墾を手伝っていたときの事だ。片倉様が野良着姿で現れて、当然のように鋤を手に木の根や石なんかを取り除きだした。そしてそれを俺以外の誰もが、当然のように受け入れている。 いや、あのときは魂消(たまげ)たぜ。 休憩になって、里の者から蒸かした芋と水を貰って食っていたら、片倉様は俺の所に来て、こだわりなく横に腰掛けたかと思うと、俺に居心地の事とか色々と聞いてくださったんだ。 いやもう、そん時の片倉様の穏やかな笑顔ったら、無かったぜ。 政宗様も美麗なお方だが、片倉様は精悍っつうのか。娘だけじゃなく、年増女もポウッとなっちまうような男ぶりなんだよな。厳しい顔しか見た事が無かったが、平時になると優しい顔をなされるんだなぁって感動してよぉ。……おっと。話をしている間に、なんだか熱くなっちまった。丁寧に話をしようとがんばってたんだけどな。 すまねぇが、こっからは話しやすいコッチの口調でいかせてもらうぜ。 で、何処まで話をしたんだったか。 そうそう。片倉様と一緒に開墾をした時の、あの優しい姿に俺は惚れちまったわけよ。んで、片倉様のために働こうと、気持ちを新たにしたわけだ。 で、ここからが本題なんだが。 昨日の話だ。 本物の戦みてぇに、今回の演習は泊りがけだろ。 俺ァ、夜中に目が覚めて、寝付けなくなっちまったんだ。普通の野宿じゃない、夜営って響きが初めてで、緊張していたんだな。月も綺麗だし、ウロウロして疲れりゃあ眠れるだろうと思って、俺はその辺をぶらつくことにした。 林の中に入って、しばらくした時だ。 どっからか、呻くような声が聞こえてきた。 獣でもいるんじゃねぇかと思って、逃げようかどうしようか迷ったんだが、なんとなく気になってな。俺は、その呻き声の方に行ってみたんだよ。 近付いていくうちに、呻きが獣じゃなく、人の声だってのがわかってきた。 俺は木陰に身をひそめながら、ゆっくりと近付いた。そして月光の中に人影が浮かび上がるのを見たんだ。一体誰だと思ったら、政宗様と片倉様だったんだよ。 何をなされておいでなんだと、俺は身をひそめたまま、目を凝らした。二人は体を密着させて、なにやらボソボソと言い合ってらっしゃる。政宗様は楽し気で、片倉様は苦しそうで。 俺らの前じゃあ、片倉様の立場を守るために、政宗様は一歩引いてらして、そんで何かあれば、こうやって人目を偲んで注意とかなんか、してんじゃねぇかと思ったんだ。 あんな苦しそうな片倉様の顔は、初めて見たからな。 眉根を寄せて、唇を噛んで何かに耐えていらっしゃる。それを、政宗様は心底楽しそうに眺めていた。 見ちゃいけねぇと思いつつ、好奇心に負けちまった俺は、物音を立てないように息をひそめて二人の様子を探る事にした。 するとどうだ。 政宗様が一歩下がると、片倉様はおもむろに着物を脱ぎ始めたじゃねぇか。 これから一体何が始まるんだと、俺は息を呑んだ。 月明りに浮かんだ片倉様の体は、そりゃあ立派なもんだった。鍛え抜かれた胸筋は盛り上がってるし、腹だってビシッと割れてた。腕も引き締まってて、さすがは片倉様だと感心したね。 けどよ、その後に見えたもんに、俺は目を疑った。 片倉様はフンドシじゃなく、縄を御召しになられていたんだ。 一体こりゃあ、どういう事かと見ていたら、政宗様が縄をグイと引っ張った。「んぅっ」 額のしわを濃くした片倉様が呻くと、政宗様は舌なめずりして何かを言った。頷いた片倉様は政宗様に背を向け、木の幹を掴んで尻を突き出した。 これはまさかと思った通り、政宗様は片倉様の尻を撫で回し、ピシャリと叩いた。「んはっ、ぁ」 聞こえていた呻きは、片倉様の声だったんだ。ただの呻きじゃねぇ。嬌声だったんだよ。 自分の唾を飲み込む音が、あれほど大きく聞こえた事は無ぇ。片倉様が苦しそうにしていたのは、政宗様に責められていたからなんだ。 お二人はいつからこんな関係だったのか、なんて考える余裕も無く、俺は二人の様子に夢中になった。 政宗様が片倉様の縄を解けば、立派なイチモツがビョンッと飛び出た。そんで縄が落ちると思ったら、片倉様の足の間に垂れ下がっている。巻かれたものが解かれても落ちない理由は、すぐにわかった。政宗様が縄を引けば、片倉様の尻から縄が出てきたからだ。 縄は結び目がいくつも作られていた。それが抜けるたびに、片倉様が声を上げなさる。「んっ、ぁ……は、ぁ、あ」 いや。あの声を聞いて玉に血が集まらねぇ奴がいたら、驚きだね。そんぐれぇ色っぽい声で、片倉様は木にしがみついて尻を震わせていたんだ。「んはっ、ぁ」 スポンッと縄が抜けたら、片倉様は仰け反って声を上げた。政宗様が楽しそうに、片倉様の尻を割って何か言うと、片倉様は胸を喘がせながら尻を揺らす。あんな姿を見たら、すぐに突っ込みたくなるのが人情だと思うんだが、政宗様は片倉様から離れて、何か呟いた。そうすると片倉様は幹から離れて跪き、なんと、政宗様のイチモツを取り出して、しゃぶりはじめたんだ。 俺はもう、たまんなくなっちまって、見ながら扱いた。そんぐれぇ、ヤラシィ顔して片倉様はしゃぶるんだよ。政宗様のイチモツを。 政宗様は慣れた顔して、片倉様を見下ろして何か仰る。片倉様はしゃぶりながら、なんか返事をなされていた。もっと近付いて、何を言ってんのか聞きたかったが、これ以上近付けば俺が覗いている事がバレちまう。 俺は二人がどうなっちまうのか、最後まで見たくてたまらなくなった。 正確には、片倉様のスケベな様子を、もっと見たかったんだ。 片倉様は、ほんとうに旨そうに政宗様のイチモツをしゃぶってた。俺は自分で扱きながら、片倉様に舐められる想像をした。 政宗様が片倉様の頭を抑えて、腰を震わせた。イッちまった政宗様の腰に、片倉様はすがりついた。 しばらくして顔を離した片倉様が、濡れた口で政宗様を見上げた。目じりの涙が月明りに光って、そりゃあソソる顔してたぜ。あの顔にブッかけてぇなと思ったほどだ。――で、そこで俺は、はたと気付いた。 片倉様は、政宗様の子種を飲んだんだって事にな。 えも言われぬ興奮が、俺の背骨を駆け上がった。あやうく叫び出しそうになって、俺は慌てて膝をつねった。見つかったら、どうなる事か。 政宗様が、二言三言、片倉様に何かを仰ると、片倉様は恥ずかしそうに頷いた。何を肯定したのか、すげぇ知りてぇ。 だが、ここは忍耐のしどころだ。俺は気合を入れてガマンした。 政宗様が何かを命じて、片倉様が立ち上がった。キラリと股間が濡れている。しゃぶりながらガマン汁を零していたのか、イッちまったのか。どっちにしろ、そういう事を政宗様に言われて、頷いたんだろう。 あの、誰もが恐れる竜の軍師が、男のイチモツをしゃぶりながら感じてたなんて、たまんねぇ。 俺の息子は痛いほど元気になっちまった。 え? さっき片倉様がしゃぶる姿を見ながら、扱いていたから当然だろうって。――バカヤロウ。とっくの昔に、イッちまってたんだよ。それがすぐに復活しちまったって話だ。そんぐれぇ、片倉様はヤバかったってこった。 立ち上がった片倉様の背を幹に押し付けた政宗様が、両手で片倉様の首から下をまさぐった。その手が乳首に絡んだ時だ。「ぁあ、ぁ、は、ふ、んぅ」 片倉様が心地良さそうに天を仰いで、背中の木肌に爪を立てた。片倉様は、乳首でもあんなに感じちまうんだなぁ。政宗様に何か言われて、下唇を噛んだ片倉様が内腿を擦り合わせる。ギンギンの息子は、見ているコッチも辛くなるほどだった。早くイッちまいたかったんだろうな。「ぁ、は……政宗様、ぁあ」 両方の乳首を摘まれて、片倉様が高い声を上げた。ブルブルと足を震わせて、今にもイッちまいそうな顔をして。 政宗様が片倉様の首に接吻をしたら、片倉様がうつむかれた。政宗様は口吸いをしながら、片倉様のイチモツを握った。口をふさがれてちゃあ、片倉様の声が俺の所にまで届かねぇ。二人の息遣いを想像しながら、俺はまた素直な息子を扱いた。 たっぷりと口吸いをされながら、片倉様は体を強張らせ、目を閉じた。片倉様のイキ顔に、俺の息子がはじけ飛んだ。いつの間にか、俺は自分も片倉様を犯しているような気分になっちまってた。 政宗様が命じると、片倉様はまた、尻を突き出す格好で幹にしがみついた。政宗様は両手で片倉様の尻を開くと、ズドンと一気に突っ込んだ。「んはぁあああ――っ!」 片倉様が遠吠えみてぇに、背をそらして声を上げた。政宗様は激しく片倉様を突きあげて、片倉様は身をくねらせながら、あられもない声を上げ続けた。「ぁ、はあぁあ、政宗様っ、ぁ、もっと、ぁ、奥に、ぁ、この小十郎に、政宗様の子種を……っは、んはっ、ぁ、奥ぅう」 ガツンと頭を殴られたみてぇに、クラクラしながら必死で俺は息子を扱いた。立て続けに三発も自分でヌくなんざ、初めてだ。「ひっ、ぁ、もっと、ぁ、政宗様ぁ、あ、ああ」 政宗様に掻き回されて発する、甘く切ない片倉様の声に、俺は追い立てられた。「んぁ、あ、は、ぁあ、あぁあぁああ――っ!」 ひときわ高い声を上げて、片倉様が仰け反った。その瞬間、政宗様が腰を震わせるのと、片倉様のイチモツから子種が吹き出すのを、俺は見た。そして同時に、俺も絶頂を迎えた。 うっとりとした顔で幹にすがる片倉様は、満足の笑みを浮かべているように見えた。政宗様は片倉様から抜け出て、すぐに縄を手にして片倉様の尻に突っ込んだ。あの、結び目のある縄だ。「は、ぁ、あ、あ、ぁ、あ」 結び目が沈むたびに、片倉様は短い声を上げた。押し込んだ政宗様が、しっかりと片倉様のイチモツを押さえ込んで、フンドシみてぇに縄を縛った。出来たぞとでも仰ったのか、政宗様がポンと片倉様の尻を叩くと、片倉様は気だるそうに振り向いて、また政宗様のイチモツをしゃぶった。自分の中で、散々暴れたモンをしゃぶった後、懐紙でぬぐった片倉様は、丁寧に政宗様のフンドシを直された。政宗様は褒めるような顔をして、片倉様に口吸いをした。酒に酔ったみてぇな顔して受け止めた片倉様は、深呼吸をして脱いだ着物を身につけた。そんで二人は手を繋いで、簡単な口吸いを繰り返して歩き去った。 残った俺は、見た光景のとんでもなさに、戻る気力も無くしちまって、そのままそこで一夜を明かしたんだ。 嘘じゃねぇよ。本当の話だって! お。片倉様だ。 やっぱ、格好いいよなぁ。キビキビしててさ。でも、あの着物の下の尻は、縄を咥え込んでんだぜ。あの時の様子じゃあ、子種を飲まされたまんまのはずだ。あの澄ました顔が、スケベに歪む所を想像してみろよ。たまんねぇだろ? え。想像できないって。――チッ。想像力が貧困な奴だなぁ。なら今夜、こっそり行ってみねぇか? あまりの色っぽさに、ぜってぇアンタも、扱いちまうぜ。 2015/02/02