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毒の中和が逆に毒?

 山の中、迷ってしまった真田幸村は、喉の渇きをいやせるものを探していた。
「くっ、うかつであった」
 よく見知った山であったはずなのに、まったく知らぬ様相の場所に迷いこんでしまっている。湿度の高い森はうっそうと暗く、時刻の予想もつけられない。
「どこかに、川か泉はないか」
 そう思いながら探る幸村は、ぬかるんだ土に足を取られた。
「しまった!」
 手を伸ばし、人の腕ほどもある太い蔓をつかむ。足元が崩れた先は、底の見えない谷がひろがっている。滑落せずにすんだと、ほっとしながら蔓をよじのぼった。
「ふう」
 ひとふさだけ長い、後ろ髪が土に汚れるのもかまわずに、幸村は湿った大地に座った。そして指が濡れているのに気づく。
「ぬ?」
 起き上がった幸村は、蔓に残る自分の爪跡から、汁がにじんでいるのを見た。
「おお」
 喉の乾きがいやせると、幸村は蔓をつかんで左右に引いた。人の腕ほどもある蔓なので、容易に千切れてはくれない。
「ふんぬっ」
 胸筋や腕の筋肉がふくらむほどに力を込めてようやく、派手な音を立てて蔓は千切れ、そこから多量の液があふれた。
「ありがたい」
 幸村は嬉々として口をつけた。液はさらりと飲みやすく、乾いた喉に心地いい。ほんのりと甘いそれは青臭く、飲めば飲むほど後を引く。
 幸村は夢中で蔓をくわえ、喉を鳴らした。
「んっ、んぐっ、ふ、う、ううっ」
 口の端から液があふれて、喉を伝って胸筋の谷を滑る。幸村はかまわずに飲み続けた。
「んぶっ、んふぅうっ、ふ、うう」
 なぜか、口が離せない。もっともっとと体の奥から、液を求める声が響いてくる。
「んふっ、ふ、ぅうう」
 蔓の表面に生えている産毛のようなものが、口内を擦るのが心地いい。幸村は夢中で蔓をしゃぶった。
「はふっ、ぅうんっ、んうう」
 ジィンと乳首に痺れが走り、蜜嚢がうずきはじめる。もじもじと太ももを擦りあわせつつ、幸村は液を飲み続けた。
「はあっ、は、はああ、ふっ、んぅ、ふ」
 息継ぎのために口を離せば、口内がものたりなくなり、乳首や蜜嚢の疼きがひどくなった。幸村はすぐに蔓にむしゃぶりつき、邪魔な着物を脱ぎ捨てると、陰茎を扱いた。
「はあっ、は、んぅうっ、は、あ」
 手が足りない。疼く箇所は陰茎だけではないのに、自分の手は2本しかない。体中に刺激が欲しいと、幸村は千切った残りに目をつけた。そちらは大木からぶらさがり、液をただ無為に垂れ流している。幸村はそこに陰茎を突っ込むと、蔓を体に巻きつけて身を捩った。
「んはっ、ぁ、ああ」
 蔓の産毛が乳首を刺激し、心地いい。蔓の中に入れた陰茎に、繊維が絡んで締めつけてくる。蔓はまるで生きているかのように、幸村の体に絡んだ。
「んふぅ、は、ぁあ、あああ」
 日ごろ、ちょっとしたことで破廉恥だなんだと言っては真っ赤になるほど、色情ごとに初心な男とは思えぬほど、幸村は頬を紅潮させて蔓との淫行に夢中になった。
「はふぅ、んぐぅ、は、ああ」
 するとそこに、ひとりの男が通りかかった。
「ややっ」
 男は幸村が蔓の汁にまみれて身をくねらせていると知ると、腰につけていた鉈で蔓を切った。幸村の鳶色のクセのある髪が、しおれてしまうほど多量の液があふれ出て、幸村は舌を伸ばしてそれを受けた。
「は、ああ、あ」
「こりゃあ、いかん。完全に酔うてしもうとる」
 男は指笛を吹いた。するとふたりの男が現れて、どちらも幸村を見ると、こりゃあいかんと異口同音に発した。
「とりあえず、近くの小屋に運び込むで。おめえは、村中の男を集めてくれ。こんお侍さん、相当に飲んでしまったみてぇだからな」
「おう、わかった」
 その声を、幸村は快楽にたわんだ意識で聞いた。失われた刺激を求めて手を彷徨わせ、舌を伸ばして蔓を求める。
「お侍さん、お侍さん。ああ、だめだ。正気を失うてしもうとる」
「とっとと小屋に運んで、手当てをせにゃあ」
 ひとりの男が幸村を背負い、もうひとりが脱ぎ散らかされた着物を拾った。
 跳ねるように道を進む男の背に揺さ振られ、幸村の乳首が皮の上着に擦られる。その刺激をさらにと求めた幸村が身を捩れば、おぶるために尻を支えている男の指が、落とさぬようにと尻を強くつかんだ。
「はふっ、ぅう」
「もうすこしの辛抱だ」
「ん、ぅう」
 指の先が秘孔の口を掠めた心地よさに、幸村は目を細めた。
「は、ぁあ……体が、熱ぅ、ござる」
「わあってる。淫ら蔓の汁を飲んじまったんだからな。すぐに、治療をしてやっから」
 小屋につくと、大勢の屈強な山男たちが集まっていた。幸村はすぐさま、床に仰向けに寝かされて手足を押さえつけられた。
「うっ、うう」
「こいつぁ、ずいぶんと大量に飲んじまったみてぇだな」
「どらどら。……おおっ。こったらフグリが大きくなっちまって。パンッパンだぞ」
「ぁはぁああっ」
 蜜嚢を無骨な指にまさぐられ、幸村は腰を浮かした。
「チンポもギンギンになっちまってるし、こいつぁ、相当だなぁ」
「はふぅう、んんっ」
 ざらざらした指で鈴口を撫でられ、幸村は甘い声を放った。
「こらまた、ずいぶんと飲んだもんだ。乳首まで、ほれ。こんなに尖ってしもうて」
「ぁひぃいっ」
 両の乳首を無遠慮に捻られて、幸村は顎をそらせて声を上げた。
「どうだぁ、兄さん。名前、言えるかね」
「は、はひっ……ああ、もっと、いじってくだされぇ」
 幸村は受け答えが出来ぬほど、体の疼きに支配されていた。
「こりゃあ、治療しながら聞かねば、どうにもなんねぇぞ」
「口ぶりや着物から察するに、お武家さんだろうな。見ろ。いい筋肉してなさる」
「うむ。なかなかに揉みでがありそうな胸筋だし、太もももいい張りをしておるしなぁ」
「ああっ、はやく、ぁあ、いじってくだされぇえ」
 幸村の意識には、ただ無数の手があるという事実だけが、伝わっていた。体のあちこちが疼いているのに、自分の手ではとうてい足りぬと、もどかしさに苛まれていたものが解消される。だから早く満たしてほしいと、幸村は訴えた。
「さあて、どうするよ」
「まずは蔓の液を、ワシらの子種で磨き流すしかなかろう」
「そうだな」
 男たちはボロリと陰茎を取り出すと、幸村に向けて扱きはじめた。幸村はそれをもの欲しそうに見て、口を開いて舌を伸ばす。
「はあっ、あ、ああ、触れて……くだされぇ」
「おい、どうする」
「ずいぶんと、あわれっぽい顔していなさるぞ」
「ううん、そうだな。……お侍さん、ちょいとしゃがんでくんねぇか」
 言われるとおり、幸村はしゃがんだ。すると陰茎が幸村の首や背中、脇や太ももにすりつけられる。
「こんなら、いいだろう」
「あっ、は、ああ」
 幸村はうっとりと目を細めた。左右の乳首が、太い陰茎の鈴口に挟まれ、擦られるのが心地いい。やわらかかった男たちの陰茎が、すぐさま固くなり、生臭い匂いを発すると、幸村の陰茎は先走りをあふれさせた。
「おうおう、いいかんじにガマン汁をこぼしとるぞ」
「どうれ、ちぃっとフグリを揉んでやろうかね」
「ぁはっ、は、はふぅう」
 生臭い匂いをもっと嗅ぎたくて、幸村は手を伸ばし、手近な陰茎を扱いた。
「はあっ、ああ、もっと、ぁあ、あ」
「おっ。子種の匂いに反応したぞ」
「ようっし、おまえら。この調子でどんどん蔓の汁を忘れさせてやれ」
「おうともよ」
 ヌッと太い陰茎を目の前に差し出され、幸村は舌を伸ばした。
「はふっ、んぅ、う」
「赤ん坊が乳を吸うみてぇに、しゃぶりついたぞ」
「おうおう、そうだそうだ。お侍さん。もっとチンポにむしゃぶりつきな。子種をたらふく飲んで、淫ら蔓の毒を中和するんだ」
「はふっ、んぅうっ、んぶぅ」
 幸村には、男の言う理由を理解する余裕がなかった。ただ、疼く口内をなぐさめたいという情動だけに、突き動かされている。夢中で口内に陰茎を擦りつけ、あふれる男の汁を求める。
「うっ」
 短い呻きとともに、口内に子種が吹き出された。こういう行為に慣れぬ幸村は、喉を打たれてむせ返る。
「ぐっ、げほっ、げふっ、はぁ、あ、ああ」
「おっと、大丈夫かい」
「はぁ、ああ、もっと、ああ、もっと」
 求める幸村の体に、次々に男たちの子種がかかる。放ち終えた陰茎が肌身から離れて、幸村は泣きだしそうに眉を下げ、いやいやと首を振った。
「ああ、もっと、もっとくだされぇ」
「チンポ汁、もっと欲しいか」
「はぁ、ああ……ほしゅうござる、チンポ汁、もっと、ぁあ、飲ませてくだされ、チンポ、もっと、ああ」
 うわごとのように繰り返す幸村に、男たちはホッとした顔を見合わせた。
「このぶんなら、毒の中和も早く済みそうだな」
「ああ。なかには、中和を嫌がって暴れる奴もいるからな」
「のんきにしている場合じゃねぇぞ。しばらくして、淫ら蔓の毒がぶりかえしちまったら、やっかいだ。このまま一気に、チンポ汁をお侍さんにブッ込んじまわねぇと」
「おう、そうだそうだ」
 男たちは次々に手を伸ばし、自分たちの放った子種を、丹念に幸村の体に擦りこんだ。指の間まで丁寧に子種を塗り広げられ、幸村は身悶えた。
「はっ、はんっ、ぁ、ああっああ」
 乳口を爪でほじられ、陰茎の溝をえぐられると、幸村は喜びの声をさらに高めた。
「ひはぁあっ、そこぉ、ぁ、ああ、もっとぉ、あ、もっと、いじってくだされぇえ」
「乳首か、チンポか」
「はんぅうっ、どっちも、ぁあ、乳首もぉお、チンポもぉお、もっとぉ、ぁあ、きもちよぉござるぅ」
「よぉし、よし、いい兆候だ。そんならそろそろコッチもほぐして、体内の毒の中和にとりかかるか」
 男のひとりが、幸村の尻を割り開き、太い指をたっぷりと濡らして秘孔に入れた。
「はぐっ、ぁ、ああ」
 そんな所にモノを入れられたことのない幸村は、目を剝いて仰け反った。
「息苦しいだろうが、ガマンしぃよぉ」
「ほらほら。こうやって気を散らしといてやるから、とっととほぐしちまえ。毒がぶりかえしちまったら、なんにもなんねぇぞ」
「わあってらい」
 肌をまさぐる手指の動きが、活発になる。幸村はあられもない声をあげながら、内側を暴かれる不快感に首を振った。
「はひっ、は、はぁあ、ああうっ、んぅう」
「もうじきの辛抱だ。すぐに、心地ようなるからな」
 その言葉は真実だった。尻に埋もれた指が動くたび、えもいわれぬ快楽が背骨を突きぬけ意識を揺らす。それは、無骨な指がある箇所を刺激すれば、さらに強くなった。
「はひぃいいっ」
「そらそら。もっともっと」
「ほいきた、ほいきた。啼いて啼いてぇ」
「ぁひっ、は、はぁああっ」
 幸村は腰を浮かせ、陰茎を突きあげながら声を上げた。うごめく指に促されるまま、射精する。
「おおう、出た出た」
「まだまだぁ。フグリはパンパンだぞぉ」
「ぁひぃいっ、はひっ、はんぁああっ」
 余韻に浸る間もないままに、男の指は秘孔を擦る。他の手指も休まず幸村の性感帯を刺激して、放ったばかりの彼の陰茎を、すぐに固く凝らせた。
「あひっ、あはぁああっ、ああっ、また、ぁ、ああ」
「どうした、どうした」
「ま、またっ、あ、イッ、イクぅ、ああっ、イッてしま……っ」
「どんどんイケイケぇ! フグリが空っぽんなるまで、出しちまわねぇとなんねぇぞ」
「ふはぁああっ」
 連続で無理やり絶頂を迎えさせられ、幸村は涙とヨダレで顔中を汚しながら叫び続けた。
「ようし。そろそろ、直接にチンポ汁を突っ込むか」
「おう」
 叫び射精し疲れてグッタリとした幸村は、うつぶせに寝かされ尻を持ち上げられた。
「お侍さん。名前、言えるか」
「はひ、はぁ、それがしぃ、なまえ……ああ」
「そうだ。名前だ」
 幸村は快楽に濁った視線を動かした。目の前に黒々とした立派な陰茎を見つけ、口を開いて舌を伸ばす。口の中が、切なく疼いていた。
「ああ、それを、しゃぶらせてくだされぇ」
「うん? それって、俺のチンポか」
「んっ、チンポぉ……飲みとうござる」
 やれやれと男は息を吐いて、仕方ねぇなと幸村の腰を掴む男に目配せした。
「とりあえず突っ込んで、様子を見てからだな」
「そうするか」
 幸村には、男たちがなにを言っているのか、わからなかった。
「はぁ、ああ……チンポを、ぁあ……はやくぅ」
「まあ、待ってくんなよ、お侍さん。まずはケツで飲んで、毒を中和させねぇとな。淫ら蔓の毒で、お侍さんのフグリはパンパンになっちまっているが、俺らの子種は限りがあるからよぉ」
 どういうことかと疑問を瞳に浮かべた幸村の腕が、後ろ手に引かれ上体が浮く。
「ちっと衝撃がすげぇだろうが、苦しかったらすぐに、チンポ扱いてやるからな」
「……え? あ、ひぎっ、ぁぐ、ぅはぁああ」
 強い衝撃と圧迫に、幸村は喉が潰れたような声を上げた。
「くっ、うう、キッツイな」
「やっぱ、最初はもっとチンポの小せぇ奴が、突っ込むべきだったんじゃねぇのか」
「いまさら、そんなこと言っても仕方ねぇだろう。ほら、お侍さんの乳首やチンポ、いじってやんな。でないと息が詰まっちまうぞ」
 手指が幸村の肌をまさぐる。すると快楽に、衝撃と圧迫が散らされた。
「は、はふ、ふぅ、う……う」
 ズ、ズ、と内壁を硬く質量のあるもので擦られて、幸村は口を大きく開き、空気を求めた。
「おっ。さすがはお侍さんだ。体の使い方を、よくわかっていなさる」
「このぶんなら、すぐに慣れなさるだろう」
 予測どおり、幸村はすぐに尻で快楽を得るコツを掴んだ。それどころか、身をくねらせて咥えこんだ陰茎を刺激する術まで、本能のままに会得する。
「はあっ、ああっあ、ふ、ぅうう」
「お侍さんっ、く、俺で7人目だってのに、すげぇ」
「ぁああ、もっとぉ、ああ、チンポで、ぁあ、グチャグチャに、それがしのぉ、尻ぃい、きもちぃ、ああ、きもちよぉござるぅ」
「そろそろ、意識が蔓の毒から離れたんじゃねぇか」
「どうだ、お侍さん。名前、言えるか」
「は、ぁあ、それっ、がしぃ……さなだ、ぁあ、ゆき、むらぁ……ああっ、ゆきむらに、ござるぅ」
「ひえっ。真田幸村」
「あの、紅蓮の鬼と呼ばれるお人だったのかい」
「こんなに、あどけない子どもみてぇな顔した人だとは、思わなかったなぁ」
「しっかし、この筋肉をみりゃあ、それもうなずけるってもんだ」
「こんだけ男を咥えても、尻はガッチリ締まったまんま、ちっともゆるまねぇもんな」
「そんなにスゲェお人なら、ますます励んで毒から助けてやんなくっちゃあなんねぇぞ」
 はりきった男たちに囲まれて、幸村は悦楽の限りを味わわされた。いじくりたおされた乳首は、連れこまれたときよりも大きくふくらみ、真っ赤に熟れて震えている。それにかけられた子種がしたたる様は、幸村の盛り上がった胸筋と相俟って、乳があふれているように見えた。いくら放っても淫ら蔓の毒のせいで、こんこんと湧き上がる子種のために、幸村のフグリはパンパンにふくれたまま、突き上げられるたびに揺れ、滾りきった陰茎は刺激を求めて脈打っている。
「はひっ、はああ、もっとぉ、ああ、チンポぉ、ああ、それがしの尻ぃ、ああ、すごぉ、ぁ、チンポ汁っ、あふれて、ぁあ、足りぬぅう」
「こいつぁ豪気なお言葉だ」
「いったいどんだけ、淫ら蔓の汁を飲んじまったんだぁ」
「ひぃふう。俺っち、もう出ねぇ」
「村中の男を集めておいて、正解だったな」
「情けねぇ。俺はまだまだ、イケちまうぜ。ほらほら、真田の幸村様。乳首をひねりながら、ガツンと突いて差し上げましょうな」
「はんっ、はんぅうっ、ぁあ、それぇえ、それがしっ、ぁ、乳首ぃ、すきぃ、あ、奥ぅ」
「いったい、いつになったら満足なさるんだか。このまんまじゃあ、俺らの子種が尽きちまうぞ」
「んぁあっ、チンポぉ、しゃぶりとぉござるっ、ああ、しゃぶらせてくだされぇえ」
「あーあ、しかたねぇなぁ。ほうら、幸村様。俺のくっせぇチンポでよけりゃあ、好きなだけ、おしゃぶりしてくんな」
「はふっ、んふぅうっ、んうっ、おいしゅうござるぅ、んぐっ、んふぅう」
「おうおう、おいしそうにむしゃぶりついてら。見つけるのがもっと後だったらと思うと、ぞっとするぜ」
「毒が尽きて、フグリがしぼんじまうまで、あとどんぐれぇ、かかるかねぇ」
「幸村様のケツ、子種が泡になって吹きこぼれても、まだまだ締まりが衰えねぇどころか、ますます淫らに絡んできやがるぜ。こいつぁ、相当の名器だな」
「感心してねぇで、もっと励めよ。……ああ、本当に、ここにいる全員が、干からびちまいそうな気がしてきたぞ」
 そんな感想が聞こえているのかいないのか、幸村は笑みを浮かべて陰茎をしゃぶり、腰を振りたて子種を求めた。
「はぁあんっ、ああ、奥ぅう、きもちぃ、ああ、チンポおいひぃ、ああ」
 幸村は男たちの汗と子種の交じる香りに、恍惚として乱れに乱れた。
「んあっ、ああおっ、でるぅうっ、あ、イクッ……はあ、あっ、も、あ、あぁああ――っ!」
 喉も裂けよと言わんばかりに、高く鋭い声を上げた幸村は、ブツンと糸が切れたように意識を手放した。
「ふう、やれやれ。やっと意識を失ってくれたわい」
「まったく、どうなることかと思ったが。あとはこれで寝かせておけば、毒も消えて屋敷にお帰りになれるだろう」
 男たちはさわやかに、ひと仕事を終えた笑みを浮かべて互いをねぎらった。
「しかしよぉ。ずいぶんと、気持ちいいって言うもんで、乳首をちっとばかし、いじりすぎたんじゃねぇか」
 そのひと言に、力無く横たわった幸村の胸に視線が集まる。問題の乳首は、赤子にたっぷり吸われるために、ふくらみ伸びた女のソレのようになっていた。
「これじゃあ、風呂上りに風がそよいだだけでも、感じちまうんじゃねぇかねぇ」
「まあ、そうだとしてもだ。淫ら蔓の毒にあてられたまんまよりゃあ、ずっといいさ」
「そりゃそうか」
 あっはっはと、小屋に安堵の笑いが満ちる。
「さあて。幸村様をきれいに洗って、村に運んで寝かせよう。目が覚めなすったら、屋敷にお送りすればいい」
「そうだな」
「いやぁ、手遅れになる前に、なんとかできてよかった、よかった」
「ほんとになぁ」
 おだやかな男たちに囲まれた幸村の、うかつで得た毒は無事に消えたが、それを消すため仕込まれた快楽は、深くその身に宿って失せることはなかった。

2015/12/26



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